ヨーロッパのドローン産業
提携先のDroneiiがドローン産業の指標を探るレポートを発表した。無人機の分野では、精力的に活動する企業が増えてきている。ここ数年、特定のアプリケーションに対応した多様なプラットフォームを提供する実物市場が発展している。くわえて、この分野はより専門的になりつつある。様々な事業が当初は主に映画や写真の分野へ焦点を当てていたが、アプリケーションはますます特定の技術分野に浸透してきている。
- Advertisement -
ここ数年の傾向は明確で、製造業者やプロユーザーとしてドローン市場で地位を確立する企業がコンスタントに増え続けている。その他の企業もこの分野に参入してきており、ハードウェアやソフトウェアの製造業者として、あるいはドローンサービスのプロユーザーとして活躍している。
ハードウェアおよびソフトウェアの製造業や、特定のアプリケーション、エンドツーエンドのソリューション、ドローンサービス等に役立つ効率的なツールとしてのドローン利用が市場で提供されている。こういったドローン技術によってもたらされる多様な可能性が、顧客に真の経済的付加価値を提供する。
例えば、従来のプロセスとは違って足場や建築作業員の準備や何日も連続して人員を現場へ集中配備する必要がなくなり、測量や建物の検査などを迅速かつ簡単に、コスト効率よく実行できるようになる。記録されるデータの密度ははるかに高くなり、しかし全体的な経費は低くおさえることができる。さらに、ドローンを利用することでこうした作業をはるかに短い時間で行えるようになる。
- Advertisement -
しかし、ヨーロッパのドローン産業は未だ大きな可能性を秘めている。現時点では、ドローンのプラットフォーム自体はあまり選択肢がないが、利用できるアプリケーションの選択肢はドローンの積載量が増え飛行時間が長くなったことで増えてきている。その結果、例えばもっと多くのセンサーをドローンで利用できれば、より多くより正確なデータを収集することができることになる。
ドローン技術を利用しワークフローをより効率的に改善できるであろう多くの潜在顧客いるが、ドローンを実作業環境に役立てられる可能性についてはまだよく検討されていない。
欧州の無人機産業には、成長と専門職化に関する強い傾向が見られる。
しかし、難しい問題もある。今の規制の枠組みには、ドローンに関して技術的に実現可能になった事項がまだ反映されていない。とりわけ、視界外での飛行に関しては許可されていない。多くの企業が、複雑な申請手続きに時間を取られている。ドローンを使用したい期間の直前に申請を出した場合、関係当局からの飛行許可申請の処理に数週間かかるため、たいてい許可が間に合わない。しかし、この分野ではドローンが重要な役割を担うプロジェクトがますます増えてきている。
一方で、一般の人々にとってのドローンのイメージは実情とは違っていることが多い。おもちゃとして認識されるだけでなく、多くの場合、航空交通の脅威やピザの配送サービスとして記事の見出しになっているものと思われている。しかし、商業的なドローン利用の実際には全く異なり、イメージされている以上のことができる。最近の業界調査を見ると、商業市場における無人機飛行について知見が得られる。この産業指標は「INTERAERIAL SOLUTIONS」の代わりに「explori」調査プラットフォームを使用して実施され、ヨーロッパのドローン産業およびその関係者の問題を浮き彫りにした。この調査結果は課題を強調するだけでなく、成長と専門職化に対する非常に明確な傾向を示している。
- Advertisement -
2018年の第1四半期は350社を対象に調査を行い、うち43%が商用ドローンユーザーで、38%がドローン製造業者だった。残りの19%は大学、研究機関、学生、開発者、付属品の製造業者や弁護士だ。