農業課題をディープテックで解決するAGRIST株式会社は、「いばらきデザインセレクション2025」において「自動収穫ロボット Q」が知事選定を受けたことを発表した。応募総数149件のうち、大賞1件、知事選定5件など、特に優れたデザインが選ばれる中、AGRISTは[製品・工芸部門]にて栄誉ある評価を受けた。
概要
日本の農業が直面する深刻な担い手不足に対し、AGRISTの「自動収穫ロボット Q」の社会的な役割と現場への適合性を追求したデザインが高く評価された。
審査委員からは、特に以下の点について高い評価を得ている。
「自動収穫ロボット Q」の特徴
「自動収穫ロボット Q」は、畝間に敷かれたレール上を移動する。機能美を追求したシンプルな構造を採用することで、機体の共通化と軽量化を実現し、導入コストと故障リスクの低減を実現した。また、園芸ハウスのキュウリに限定して開発を推進したことで、収穫ハンド部分のみを交換することで、他の作物に対応できる汎用性の高い設計を実現した。
また、独自開発の収穫ハンドには、誤収穫防止センサーとカメラが搭載されており、AIが収穫適期の作物を自動で判別・収穫する。
新型モデルの進化
今回評価を受けた「自動収穫ロボット Q」は、従来機から大幅な改良を実現した新型モデルである。
搭載できるバッテリーの数を増やし、連続稼働時間を約16時間に延長した。また、従来機より高さ方向の収穫範囲が広がり、より幅広い栽培環境に対応可能となった。LEDライトの搭載により、夜間でも安定した稼働を実現することができるようになる。これにより、日中の暑さを避けた作業や24時間体制での作業計画の実現に貢献する。




今後の展望
AGRISTは、農林水産省の中小企業イノベーション創出推進事業(SBIR)の枠組みのもと、「アグリサイエンスバレー常総」に大規模実証農場「AGRIST常総農場」を建設した。今後は、AGRIST常総農場を拠点とし、ロボットによる大規模データ取得とデータ活用を加速させる。ロボットの稼働データと生育データを連携させ、AIを起点とした収量予測や営農支援システムの開発を行い、茨城県内を中心に次世代農業モデルの提供を推進していくという。
仕様
| 野菜品目 | キュウリ、ピーマン |
| サイズ | W1,180×D790×H2,230mm |
| 収穫性能 | 1本/分 ※1 |
| 連続稼働時間 | 約16時間 |
| その他機能 | 夜間収穫、衝突防止センサー、音声案内、通知機能 |
※1 理想環境下において
新型モデルのロボット販売を予定している。
いばらきデザインセレクションについて
いばらきデザインセレクションとは茨城県の地域や産業を元気にする優れたデザインの選定を通じて、茨城県の地域イメージを高め、産業振興につなげていく取り組みである。