株式会社トラジェクトリーは、NEDO「デジタルライフライン整備事業/ドローン航路の実証」の一環として、インドネシア東ジャワ州でドローン航路の海外展開可能性を探る調査・実証を実施したと発表した。あわせて、インドネシア国立研究イノベーション庁、ブディ・ルフール大学、千葉科学大学とともに、国際共同研究・政策支援コンソーシアムを設立した。
実施エリアは、東ジャワ州のRaden Soerjo Grand Forest Park(Cangar)。期間は2025年11月から2026年3月。ドローン航路の構築に加え、関係機関との調整、飛行許可申請の整理、ドローン活用を前提としたユースケースの検証を進めた。
調査・実証の背景には、インドネシアで洪水、山火事、噴火などの自然災害が多発していることがある。広域監視や災害時の迅速な対応が課題となるなか、今回の取り組みでは、森林火災の監視、違法伐採の監視、山火事跡地への植林などの分野で、政府職員が担う業務に対するドローン活用の有効性を調べた。

同社によると、実証フィールドでは試験的にドローン航路を導入し、関係する政府機関と事前に飛行許可申請などを調整したことで、飛行可能範囲や申請先が明確になったという。行政側でも利用主体を把握しやすくなるなど、導入効果が確認されたとしている。
ユースケースの検証では、東ジャワ州政府職員が担う定期巡視や広域確認の業務で、地上からの目視や現地移動に依存する従来手法に比べて、ドローンの有効性を確認した。山火事跡地における植林業務では、ドローンによる物資輸送の有効性も確かめたという。さらに、東ジャワ州地方災害対応庁が担う山火事発生時の監視に向けて、監視ドローン映像を活用するマルチパーパス運用でも効果を検証した。
今回設立したコンソーシアムでは、インドネシアでドローン航路を整備・普及するため、航路構築の検討に加え、関係機関との調整、制度面の調査研究、ドローンで取得したデータの活用研究などに取り組む。
また、航路整備にあたって地形の3D化など高度な空間情報化を進めることで、これまで人の目視に依存していた植生管理をデジタル化し、より精密な管理につなげられることも確認できたとしている。