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特集

DJI、Livoxブランド初出展、高性能・低コストなLiDARセンサー発表 [CES2020]

2020年1月17日
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Livox Technology Company(以下:Livox)は、高性能で大量生産可能のLiDARセンサーである「Horizon」と「Tele-15」を発表した。HorizonはCES2020の初日である1月7日から販売開始、Tele-15は2020年4月に販売開始予定。希望小売価格は、Livox Horizonが99,000円、Tele-15が148,000円。

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Livoxは、販売チャンネルからわかるようにDJI関連の会社となり実質DJIとも言える。LiDARセンサーを調査だけではなく自動運転用に特化したブランドとも言える。今回の展示はDJIが出展しているLVCCではなく、隣接するWestGateホテルの自動運転エリアに出展していた。

さて、Livoxセンサーでスキャンした環境は、積分時間と共に精度が増し、レーザーが視野角(FOV)内の未検出の空間をより詳細に描き出す。下図で示すように、Livox Mid-40またはMid-100センサーは花の形に似た独自の走査パターンを生成し、周辺環境の3Dイメージを作成。イメージの精度は時間経過と共に急速に向上する。一方、従来のLiDAR センサーは死角を作り出すリスクがある水平リニア走査方式を使用しているため、走査時間に関係なくFOVの対象物の一部が未検知のまま残る可能性があった。LivoxのLiDARセンサーの独自の非反復走査方式により、積分時間が長いほど、FOVのカバー率は100%近くまでカバーされる。

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Livox独自の非反復走査パターンと従来の機械的リニア走査パターン

HorizonとTele-15は、L3/L4自動運転に応用できるよう設計された高性能なLiDARセンサーである。Horizonは、最大260mの検知範囲と81.7°の水平方向FOV(HFOV)で、距離10mの4車線の範囲までカバーでき、積分時間0.1秒でのFOVカバー率は、レーザー線数64本のメカニカルLiDARと同等。5つのHorizonユニットを使用することで、360°すべての範囲をカバーでき、そのコストはレーザー線数64本のメカニカルLiDARのわずか5%しかかからない。

そのため、例えば、ユーザーがロボタクシー保有車両数を100台または1000台に拡大したり、OEMやティア1企業がL3/L4自動運転機能を使用したモデルにLiDARを導入しようと検討する際、Livoxが注目されるとしている。

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歩行者が渡っている横断歩道のHorizon点群サンプル

高度長距離検知用に設計されたLivox Tele-15は、コンパクトかつ高精度で耐久性も備えている。また、リアルタイムでのマッピング範囲も大幅に拡張されており、15°の円形FOVで0.1秒に99.8%の領域をスキャンでき、これは現在市販されているレーザー線数128本のメカニカルLiDARセンサーの性能よりも優れているという。また、最大500mの検知が可能。Tele-15の性能により、自動運転システムは離れた対象物を事前によく検知し、高速の場合でもより多くの反応時間を確保できるとしている。

497m離れた建物のTele-15点群サンプル

LiDAR比較:10m先の歩行者

従来の複数線数のメカニカルLiDARセンサーと比較したMid-40、Tele-15およびHorizonのカバー率性能

自動運転技術では欧米でもロボタクシー事業展開を進めるAutoXと協業し、自走運転車も展示されていた

AutoX社CEOおよび創業者のプロフェッサーXとして知られるJiaxiong Xiao氏は次のようにコメントしている。

当社は相当数の市販のLiDARセンサーをテストしてきましたが、やっと理想的な性能、信頼性、コストを全て兼ね備えた製品に出会うことができ、嬉しく思っています。当社は、Livoxがその革新的なテクノロジーでLiDAR市場を再定義していることに大変期待を寄せており、AutoXは2020年に当社の新しいロボタクシー保有車両でHorizonおよびTele-15を使用します。

従来のメカニカルLiDARは、通常車両の上部に取り付けられるが、風の抵抗や高さのない場所では走行性関連の問題の影響を受ける可能性がある。Livoxはハードウェアと機械設計を最適化し、HorizonとTele-15センサーの本体をコンパクトにしたことで、既存または将来の車両デザインに簡単にユニットを埋め込めるようになった。

さらに大量生産が可能になったことで、Livoxは集中的な信頼性テストを実施可能となった。2900ユニット以上のLivox LiDARセンサーを、さまざまな環境条件での用途において、個別に、くまなく試験し、各ユニットの誤検出率は100klxの日光下でも1/10000未満だったという。HorizonとTele-15は−40˚C~85˚Cの温度で動作可能で、Livoxは自動車規格に適合。また、HorizonとTele-15の全体のセンサーは保護等級IP67に適合している。

従来のメカニカルLiDARには、360°の範囲をカバーするために複数の回転式電子機器が搭載されているが、これは故障率を上げる可能性がある。Livox LiDARの独自の製品設計には、回転プリズム以外に可動の電子部品がなく、Livox製品は現在市販されているLiDARソリューションと比較して、より高い信頼性とより長い稼働時間を実現したとしている。また、各センサーのレーザー出力は、IEC 60825-1(2014)に準拠した905nmクラス1レーザー製品の要件を満たしており、人間の目にも安全。

DJI M200やM600 ProにマウントするLiAir Vも展示。Livox Mid-40をベースにGreen Valley社と共同で開発された

Livox SDKは開発者に対し豊富な重要ツールを提供し、独自のアプリケーションやアルゴリズムの開発をサポート。Livox SDKは、Linux/Windows/ROSなどの様々なOSやC/C++/Pythonなどの開発言語に対応しており、様々なプラットフォームでLivox LiDARセンサーを利用可能。Livoxは外部パラメーターキャリブレーションやSLAMなどの共通のアルゴリズムを提供し、迅速に使用を開始することができる。

Refraction AIの共同創業者であるMatthew Johnson-Roberson氏はLivox SDKについては次のようにコメントしている。

Refraction AI当社のミッションはお客様に費用対効果の高い自動のラストワンマイル配送サービスを提供することです。そのため、LiDARの性能の高さとリーズナブルなコストが当社にとって重要な考慮事項となっています。当社はREV-1にLivox Mid-40 LiDAR センサーを数か月間使用しており、その結果に満足しています。実は、当社はMid-40を搭載する保有車両の台数を増やそうと検討しており、Livoxが当社のような新規事業にとって手頃でありながら高性能のLiDARセンサーを提供することで、業界に貢献し続けていることを嬉しく思います。

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▶Livox

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Editor 2020年1月17日
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