トヨタは、マルチパスウェイでのカーボンニュートラル実現に向け、エネルギー供給の安定性と環境負荷低減に寄与する「水素社会実現に向けた取り組み」「再生可能エネルギーマネジメント」の領域で、スタートアップや他企業との共創を進める。新たな仲間づくりや技術革新を通じて取り組みを強化し、「持続可能な未来づくり」に貢献していくという。
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主な出展内容は以下の通り:
ポータブル水素カートリッジ
トヨタは、マルチパスウェイの考えに基づき、多様なエネルギーを選択肢として、カーボンニュートラル社会の実現に向けた研究・開発に取り組んでいる。
その中でも「水素」は、使用時にCO2を排出せず、風力・太陽光などの再生可能エネルギー(以下、再エネ)を活用すると、製造工程においてもCO2の排出を抑えることができる「究極のクリーンエネルギー」だ。また水素は、燃料電池システムと組み合わせて発電するだけでなく、燃焼させることでもエネルギーを生み出すことができる。
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日本初公開となる「ポータブル水素カートリッジ」は、トヨタが燃料電池自動車(FCEV)開発で培った技術を活用し、これまで大型で持ち運びが困難だった水素タンクを、人の手で運ぶことができるサイズに小型・軽量化することで、水素を身近で安全なエネルギーとして様々な生活シーンで使用できる設計としている。
液体水素エンジンGRカローラ
トヨタは、2021年より気体水素を燃料とした「水素エンジンカローラ」で、2023年からは燃料を液体水素に変更した「液体水素エンジンGRカローラ」で国内外の耐久レースに参戦している。
自工会の合同展示ブースでは、レース参戦車両を展示し、モータースポーツの現場でクルマと人を鍛え、産官学の仲間と共にカーボンニュートラルの実現に向けて挑戦と進化を続ける活動を紹介するという。
スイープ蓄電システム
カーボンニュートラル社会の実現には、エネルギー課題の解決だけでなく、「サーキュラーエコノミー(資源循環型の経済システム)」の実現が不可欠だ。
トヨタでは、クルマづくりでもサーキュラーエコノミーを重視し、廃棄物を最小化する設計や、原材料の循環・再利用などに長年取り組んでいる。
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特に足元では、ハイブリッドカー(HEV)を筆頭に電動車の普及が急速に進んでいる状況を踏まえ、省資源・長寿命の電池開発や、使用済み電動車から回収した中古電池の再利用などの取り組みを推進している。
「スイープ蓄電システム」は、トヨタ独自の電池制御技術である「スイープ技術」を使って、中古の電動車用電池を蓄電システムに活用する仕組みだ。
種類や劣化度の異なる様々な中古電池を再利用して、それぞれの電池に残された蓄電能力を最大限発揮させることができる。太陽光や風力など、電力供給が不安定になりがちな再エネ発電の増加に伴い、重要性が増している「調整力」を中古電池で賄うことで、電力の安定供給と再エネの普及に貢献するという。
トヨタは、2018年から株式会社JERA(以下、JERA)とともに「スイープ蓄電システム」に関する研究・開発を重ね、2022年からは世界初の試みとして「大容量スイープ蓄電システム」をJERAの四日市火力発電所に設置し、実証実験に取り組んでいる。
JAPAN MOBILITY SHOW BIZWEEK 2024では、「使用済み電池のトレサビリティ技術」や「電池の交換作業を画期的に短縮・低減できる技術」など、スイープ蓄電システムを改善し、より安価に・安定的に運用できる技術・アイデアとのマッチングを目指すという。サーキュラーエコノミーの実現によりカーボンニュートラルに貢献し、持続可能な未来づくりにつなげていくとしている。