ドローン点検実施までの経緯とこれまでの課題
東京ジョイポリスでは、屋内ジェットコースターの高所かつ点検用⾜場がないレール溶接部などの点検は、アクセスができず、さらに地上からの目視点検では困難であるという課題があった。点検時には高額なコストをかけて足場を設置し点検をしていたが、以前より安全な点検方法の1つとしてドローンの活⽤を検討していた。
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スカイブリッジと椿本興業が2023年4月浜名湖パルパルで開催された「東⽇本遊園地協会技術研究会」にてドローン点検を紹介した際、ドローンの可能性を感じ、ドローンの活用を模索したという。
後日、3社での綿密な打ち合わせの上で、ドローン点検ソリューションの提案を受け本格検討を開始し、採用となった。
なお、スカイブリッジは今回、狭⼩空間専⽤の点検ドローン「IBIS2」が最適と判断し、Liberawareと共に点検を実現した。
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ドローン点検⽅法
屋内で狭所、高所、暗所にあるレール全周を、ドローンが深く⼊り込み撮影する必要があった。そのため、Liberawareの狭⼩空間専⽤の点検ドローン「IBIS2」を採⽤した。点検箇所の、わずか数cmまで近づき撮影。実際の東京ジョイポリス保全担当者にも、操縦者の撮影映像をリアルタイムで確認頂き、ドローンが担当者の⽬となり、点検を実施した。
東京ジョイポリス副館長 関口氏は次のようにコメントした
以前、メンテナンス業務を担当していた際に、アクセスしにくい場所をどう点検するか常に考えていた。その1つの選択肢として、ドローン点検に興味があった。
浜名湖パルパルさんで、(椿本興業・スカイブリッジが)ドローン点検を実施したという話を聞いて、社内で検討し、今回、依頼をさせて頂いた。コースターの点検は、非常に有効な方法だと分かったので、今後は別の設備点検への展開も検討している。具体的には、ステージ(舞台)の照明など、アクセスしにくい場所を対象とし、ドローン活用を拡げていきたいと考えている。
遊園地業界への展開
スカイブリッジと椿本興業は、製造業・建設業界にて蓄積したノウハウを掛け合わせ、全国の遊園地に対して以下の展開を予定している。
- ・ドローン自動飛行ソリューションの適用拡⼤
- ・赤外線映像、AI画像解析を活⽤したひび、亀裂の検出
- ・測量技術を応⽤した各設備の3次元化