KDDIスマートドローン株式会社および新潟県妙高市は、スマートドローンの目視外飛行による災害時物資搬送実証(以下:本実証)を11月29日に実施。本実証では、本年度に同社が構築した新井克雪センターから上小沢間のドローン飛行ルートにて、災害発生により陸上輸送が困難な状況下を想定した物資輸送の有効性を検証した。
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全国的に異常気象による大規模災害が頻発する中、妙高市においても1995年の7.11水害、2019年の台風19号災害により、中山間地域の集落では道路が寸断され一時孤立化するなど、市民の安全・安心を確保する対策を講じる必要があるという。また平常時においては、移動・買い物困難者へ日用品の配送を行うなど、同じ仕組みを流用することで、多方面の課題解決が期待されている。
本実証の概要
本実証では、台風による大雨災害の影響で土砂崩れが発生し、道路が寸断され、孤立集落が発生するケースを想定し、スマートドローンの目視外の自律飛行により、片道7km程度の飛行および、最大3kgの物資の搬送を実証し、効率的なドローン活用の有効性を検証した。
本実証で使用したスマートドローンプラットフォームは、モバイル通信を用いた遠隔監視・制御により、ドローンの目視外自律飛行を実現。ドローンの飛行状況のリアルタイムでの監視や、緊急着陸などの遠隔操作などを行うことができる。
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また本実証では、プロドローン製「PD6B-Type3C」を使用。
- サイズ:1,625mm(モーター軸間距離)
- 重量:12Kg(バッテリーを除く)
- 最大積載量:30Kg
- 飛行時間:28分(ペイロード無し)
同社では得られた成果をもとに、災害時におけるドローンの利活用や市内で完結する運用体制などを検討し、実用化を目指すとしている。