自動搬送ロボットの共同開発およびサービス構築における連携を視野に入れた実証実験の詳細検討を開始することに合意した。
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走破性の高いロボットと自動運転技術の融合によるラストワンマイル課題解決を目的として、想定されるさまざまなケースから3社で取り組むテーマを選定し、具体的な実証実験の実施検討を進めていくという。
協同の背景
高齢者人口の増加やドライバー不足などにより、ラストワンマイル配送のさらなる効率化が求められている中、3社はそれぞれに自動運転技術の実用化に取り組んできた。
川崎重工は、今後注力するフィールドのひとつに「近未来モビリティ」を掲げており、ロボティクスおよびモーターサイクルや多用途四輪車のオフロード走行技術の知見を活かして、荒れた路面や段差のある道路でも安定して走行できる自動搬送ロボットを開発している。
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ティアフォーは、オープンソースの自動運転OS「Autoware※1」の開発をリードし、自動運転技術を用いたサービスの実現に向けた研究開発を行う中、自動搬送ロボットに転用可能な自動運転技術の開発を進めている。これまで自社開発のロボットで自動搬送ロボットの実証に取り組んできた同社にとって、自社開発以外のロボットを活用した実証実験の検討は初めての取組みとなる。
損保ジャパンは、自動運転技術開発の支援のため「自動運転専用保険(実証実験向けオーダーメイド型)」を提供し、各地の自動運転車による公道実証実験に参加。
自動走行ロボットの普及に向けては、2020年10月に自動走行ロボットに関わるリスクを包括的に補償する「自動走行ロボット専用保険プラン(実証実験向けオーダーメイド型)」を開発※2している。
※1…自動運転OS「Autoware」は、The Autoware Foundationの登録商標
※2…「自動走行ロボット専用保険プラン(実証実験向けオーダーメイド型)』の開発
今回の覚書締結により3社は、ティアフォーの自動運転技術を組み込んだ川崎重工の自動搬送ロボットで、ラストワンマイル配送事業の事業性・技術性を検証するため、実証実験の詳細に関し、共同で検討を進めるという。
各社の役割
川崎重工
- 自動搬送ロボットの開発・提供
- 自動搬送ロボットの公道走行許認可取得に必要なハードの設計・改造
- 自動搬送ロボットのハードの故障・修理対応
ティアフォー
- オープンソースの自動運転ソフトウェア「Autoware」を活用した自動搬送 ロボットの開発・提供
- 自動搬送ロボットを運行するために必要な運行管理システム、遠隔監視 システムなどの開発・提供
- 自動搬送ロボットの自律走行オペレーションの遂行
- 実証実験に係る高精度3次元地図の開発委託と提供
損保ジャパン
- 実証実験計画の策定
- 自動搬送ロボット運行にかかるリスクアセスメント
- 自動搬送ロボット向け保険の提供
今後は、自動運転社会におけるさまざまなユースケースを検証し、地域間における人手を介さない配送を目的とした実証実験を行いつつ、社会全体のラストワンマイル課題の解決にも幅広く取り組んでいくとしている。