ドローン旅が日常に溶け込み、機材の進化が撮影スタイルを根本から変えた一年でした。
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そんな2025年の終わりに、私は深圳の DJI ストアで小さな機体を手にしました。
手のひらに収まるサイズで、プロペラガードが一体化した DJI Neo 2 です。
![2025年の締めくくり──Neo 2が連れてきた、旅と映像の新しい流れ[田路昌也の中国・香港ドローン便り]Vol.59](https://drone.jp/wp-content/uploads/20251210_tohzi_x8Ob78D9.jpg)
![2025年の締めくくり──Neo 2が連れてきた、旅と映像の新しい流れ[田路昌也の中国・香港ドローン便り]Vol.59](https://drone.jp/wp-content/uploads/20251210_tohzi_U4oU8KWO.jpg)
NEO 2 は"空を飛ぶメモ帳"。旅先で思い出した瞬間にすぐ飛ばせる相棒。
薄型で形状が安定しているため収納はとても簡単で、プロペラガード込みで気軽にバッグへ放り込めます。
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初代 Neo より一回り大きく、外装色が濃くなったことで精悍さが増し、小型ドローンとしての安心感が一段上がったように感じました。
旅と空撮が自然に混ざり合った一年
2025年は、国内外のさまざまな場所で空撮を楽しんだ一年でした。
![2025年の締めくくり──Neo 2が連れてきた、旅と映像の新しい流れ[田路昌也の中国・香港ドローン便り]Vol.59](https://drone.jp/wp-content/uploads/20251210_tohzi_l5TeuXrk.jpg)
日月潭の朝。静かな湖面と山影が、空撮でより立体的に見えてくる。
![2025年の締めくくり──Neo 2が連れてきた、旅と映像の新しい流れ[田路昌也の中国・香港ドローン便り]Vol.59](https://drone.jp/wp-content/uploads/20251210_tohzi_W8svYIXK.jpg)
透明度の高い古宇利島の海。上から見ることで、その色の変化がより鮮明に伝わる。
![2025年の締めくくり──Neo 2が連れてきた、旅と映像の新しい流れ[田路昌也の中国・香港ドローン便り]Vol.59](https://drone.jp/wp-content/uploads/20251210_tohzi_E17FRcHN.jpg)
松島の島々は空から見ると配置がよく分かり、地形そのものが物語に見えてくる。
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旅を振り返ると、どの場所も“その土地らしい色”が空からよく見えました。
旅を重ねるほどに、空撮は私の旅のツールとして欠かせない存在になっていきました。
地上の映像に、たった一枚の俯瞰映像が加わるだけで、その土地の全体像が一瞬で理解できる。
そんな“空からの視点”の強さを改めて感じた一年でした。
こうして、空撮と地上撮影を組み合わせる
"旅 × ドローン × カメラ"という自分なりのスタイルが、ようやく形になってきた
そんな手応えがあります。
Mini 5 Pro を迎えたことが変えたもの
![2025年の締めくくり──Neo 2が連れてきた、旅と映像の新しい流れ[田路昌也の中国・香港ドローン便り]Vol.59](https://drone.jp/wp-content/uploads/20251210_tohzi_yrask6Y5.jpg)
MINI 5 PRO を迎えた日。これまでの撮影基盤を、一段引き上げてくれた一台。
今年後半には、2025年を振り返る上で外せない出来事として DJI Mini 5 Pro を迎えました。
この様子は10月のこのコラムで紹介しています。
DJI本拠地・深圳でMini 5 Proを購入──進化と“249gの壁”を超えて[田路昌也の中国・香港ドローン便り]Vol.57
Mini 5 Pro は、これまで旅を通じて積み上げてきた空撮経験に"余裕"を与えてくれる存在です。
1インチセンサーによる描写力、暗所性能向上、LiDARセンサーによる障害物検知。
これらの機能が一段上がったことで、先月紹介した紅葉撮影でも、夕暮れの微妙な光や陰影の階調がしっかり残り、"これまでなら光が足りない"と感じたシーンを描けるようになった感覚があります。
Mini 5 Pro は、じっくり撮りたい場面でしっかり向き合える"落ち着いた画"を撮るための機体。
来年の旅において、撮影の軸になると感じています。
行けなかった張家界――その空白がくれたもの
![2025年の締めくくり──Neo 2が連れてきた、旅と映像の新しい流れ[田路昌也の中国・香港ドローン便り]Vol.59](https://drone.jp/wp-content/uploads/20251210_tohzi_MJ6RV79q.jpg)
一方、5月に予定していた張家界への旅は、身内の不幸により叶いませんでした。
奇岩群、霧に沈む山並み、光の差す谷――。
撮りたかった景色は"空白"として残っています。
けれどこの空白を「来年こそ撮りに行こう」という思いで埋めようと決意を新たにしています。
その思いが、2026年の旅の大きなテーマになりそうです。
Neo 2 が教えてくれた"旅のリアルへの瞬発力"
Neo 2 の本質を理解したのは、購入後の体験でした。
深圳のストアでは、リモートコントローラー(デジタルトランシーバー)が在庫切れで購入できず、
代わりにスタッフが ジェスチャー操作のデモ を見せてくれました。
![2025年の締めくくり──Neo 2が連れてきた、旅と映像の新しい流れ[田路昌也の中国・香港ドローン便り]Vol.59](https://drone.jp/wp-content/uploads/20251210_tohzi_gJyxtY9K.jpg)
![2025年の締めくくり──Neo 2が連れてきた、旅と映像の新しい流れ[田路昌也の中国・香港ドローン便り]Vol.59](https://drone.jp/wp-content/uploads/20251210_tohzi_O55wgisZ.jpg)
そのデモが驚くほど自然で、手のひらから ふわりと浮かび、滑らかに動く Neo 2。
思わず見入ってしまうほどの反応の良さで、私自身が試してもすぐに直感的に飛ばせました。
この体験によって、Neo 2 の価値が明確になりました。
私にとっての Neo 2 は、Mini 5 Pro を補完する"空を飛ぶメモ帳"だと感じています。
カバンに入れておけば「飛ばせるかどうか」を考えずに旅へ出られる安心感があります。
旅は理想通りに時間を取れるとは限りません。同行者がいる、風が出る、移動が迫る──そんな"旅のリアル"でも、Neo 2 なら電源を入れて手を動かすだけで、数メートルの高度から旅の空気をすっと掬い取ることができます。
そして、来年はこの3台の役割がよりはっきりしてきました。
- Mini 5 Pro:じっくり構図を決めて撮る
- Neo 2:時間がない旅先で"一瞬を残す"
- Mini 4 Pro:海外の重量規制やトラブル時のバックアップ
この三位一体の体制で、来年の旅は確実に幅が広がると感じています。
360°ドローンの可能性――"旅の全部を残す"という視点
2025年後半には、Antigravity A1 の登場により、360°撮影が現実的な選択肢になりました。
Insta360 X5 を使っていると、「この景色を丸ごと残したい」と感じる瞬間があります。
そこに A1 のような 360°ドローンが加わることで、記録の概念そのものが変わる可能性がありま
す。
![2025年の締めくくり──Neo 2が連れてきた、旅と映像の新しい流れ[田路昌也の中国・香港ドローン便り]Vol.59](https://drone.jp/wp-content/uploads/20251210_tohzi_74AirCGE.jpg)
もちろん、編集の負荷や画質面での課題はまだ残っていますが、
"旅のすべてを記録できる"という発想が加わっただけで、表現の幅は大きく広がります。
Mini 5 Pro、Neo 2、そして 360°。
来年は、旅のどの瞬間を"丸ごと残す"のか、その選択肢がまたひとつ増えそうです。
2026年へ――整った装備で行く次の旅
2025年は、飛ばしながら整え、整えながら旅をした一年でした。
その結果として、来年の旅はこれまで以上に自由度が増し、撮れる映像も確実に広がります。
- Mini 5 Pro が描いてくれる"より良い映像"
- Neo 2 が拾ってくれる"旅の一瞬"
- Mini 4 Pro によるバックアップ
- 360°撮影という新しい視点
そして何より、今年は叶わなかった張家界の景色。
来年こそ、その空気を映像として形にしたいと思います。
結び ― 空を撮るという喜びを、来年も
2025年は、旅と空撮がさらに深く混ざり合った一年でした。
機材が変われば、見える景色も旅の体験も変わります。
Mini 5 Pro と Neo 2 が加わったことで、
「来年の映像はもっと良くなる」
その確かな予感があります。
2026年もまた、新しい風景を探しに、より楽しい空撮を読者の皆さまと一緒に目指していきたい
と思います。
今年一年、私のコラムにお付き合いいただきありがとうございました。
来年も、旅の時間とそこで出会う景色を皆さまと共有できれば嬉しく思います。