取材したのは初日の午前中だったが、事前にプレスリリースや業界紙などで告知をしていたこともあってか、開場早々から機体の見学に訪れる来場者が見られたという。
展示された機体の最大の特徴は、通常のマルチコプターには見られない可動式の補助翼だ。マルチコプターは進行方向に応じて機体を傾斜させながら飛行する。本機は姿勢の変化に応じて適切な補助翼の角度を保つことができる「アクティブウィング」構造を採用している。これにより飛行に必要な揚力を効率よく得ることができ、通常のマルチコプター機では不可能な長距離・長時間飛行を実現できる。固定翼と垂直離着陸用のローターを備える一般的なVTOL機と比べてもコンパクトなため、狭隘な場所でも離着陸可能だ。

本機は2026年6月に開催された「Japan Drone 2026」でお披露目された。その後も検証を重ねており、実装に向けた準備を進めている。この間、運用手順や機体の耐久性、内部構造の確認といった検証作業を行った。
同社では内閣府による「国家戦略特区 新技術実装連携“絆”特区」において福島県におけるエリア単位でのレベル4(目視外・第三者上空)飛行の研究も行っている。本年度はレベル4飛行の運航計画作成に必要な電波状況や交通量などの調査を行っている。

同種の資料は国土交通省など関係省庁からも発表されているが、これらと独自調査を比較し、発表されている資料が運航計画に利用できるか検証するのがねらいだ。使用できれば、運航計画作成の効率化・コストカットに繋げられる可能性があるという。