中日本ハイウェイ・エンジニアリング東京株式会社は2017年からマルチコプターを用いた構造物点検システムを継続的に展示しており、その機体「SUIMUS」シリーズも年々進化を重ねている。
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初期型の構造物点検システムは構造物から少し距離をとって撮影・点検するタイプの機体だったが、現在の「SCIMUS-03」は橋梁の狭い桁間に入れて機体上部をコンクリートの天井に接触させることで機体の安定化を図りつつ撮影・点検をすることができる。地上からカメラ方向(360°)指示し、地上からFPV映像を見つつシャッターを切ることができる。
最新型SCIMUS-03
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機体上部にある天井接触用の突起
カメラはSONY α6000が積まれていた
通常、高速道路の橋梁点検では、高速道路本線を規制して橋梁点検車でオーバーハングしたバケットを桁下に入れて点検していたが、「SCIMUS-03」によって本線規制をしなくてよくなった。また、バケットを入れても届かず点検できなかった点検困難箇所が点検できるようになったのは効果として大きいという。
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橋梁点検車による点検のようす(中日本ハイウェイ・エンジニアリング東京のYotubeより画面キャプチャ)
まだ開発中の機体であるため社内での運用にとどめているが、機体完成時には販売も見据えている。現在はドローン専門業者でなくても運用できるよう安全機能を実装して誰が触っても構造物に接触しない機体の開発を進めているとのことで、とても興味深いところだ。