2015年以来、WRCは企業、研究者、業界関係者を一堂に集め、ロボット技術の進歩と実用化事例を紹介してきた。2026年のWRCでは、人間とロボットの協働、および技術開発と産業界のニーズとのより緊密な連携に焦点を当てている。
Zoomlionの具身知能システムを披露
WRCでは、Zoomlionが二足歩行ヒューマノイドロボット「Z01」、車輪式ヒューマノイドロボット「Z03」、四足歩行型ロボット犬「D15」および「D40」に加え、自社開発の関節モジュールを展示した。
これらのロボット製品は、Zoomlionが具身知能を活用し、柔軟な仕分け作業、精密組立、ワイヤーハーネスの取り扱いといった製造現場が抱える具体的な課題に対応したものだ。各ロボットは、担当する作業の要件に合わせて構成されている。
Zoomlionのブースでは、具身知能オペレーティングシステム「Robot Ops」を紹介している。同システムは、2026年4月のハノーバー・メッセ(Hannover Messe)で初披露された。Software 3.0時代の具身知能向け専門開発プラットフォームとして設計されたRobot Opsは、基本ツール、模倣学習、強化学習、タスクオーケストレーションという4つの中核モジュールを統合している。データ収集、モデル学習、シミュレーション、検証、導入、運用までを網羅する閉ループ型の開発ライフサイクルをサポートする。
このプラットフォームは、ヒューマノイドロボット、産業用ロボット、建設機械、自動運転に関連する用途をサポートするよう設計されており、単一の統合プラットフォームを通じて幅広い産業を支援するとともに、具身知能の大規模導入に向けた標準化され、再現可能なエンジニアリング手法を提供する。
Robot Opsに加え、Zoomlionは「ZBrain」も紹介している。ZBrainは、従来の産業用ロボットを、固定プログラムを実行するだけのものから、環境を感知し、タスクを理解し、自律的に意思決定し、作業を遂行できるインテリジェントな作業ユニットへと進化させる具身知能システムだ。
ZBrainを活用することで、ユーザーが作業指示を出すと、システムが自律的に検知、計画、実行、検証を行う。本システムは多品種少量生産に対応するよう設計されており、導入期間の大幅な短縮と段取り替えの迅速化を実現し、導入のハードルを下げる。
WRCでは、Zoomlionが実環境でのテストに裏付けられた性能を紹介している。Zoomlionは「Zoomlion Smart City」の実稼働中の製造環境に自社のロボットを導入し、20近い製造シナリオで検証してきた。こうした運用経験は、インテリジェント技術やロボット製品の産業現場への大規模導入を進めるために必要なデータとノウハウをもたらす。