「3次元データで現場から建設業を再定義する」をミッションに建設業の課題解決に取り組む株式会社FLIGHTSは、シリーズAラウンドのファーストクローズを完了したことを発表した。本調達では、株式会社シーティーエス、大日本ダイヤコンサルタント株式会社、信州スタートアップ・承継支援2号投資事業有限責任組合、directX Ventures1号有限責任事業組合、NOBUNAGA Growing Fund投資事業有限責任組合を引受先としている。FLIGHTSは3次元データを活用して測量/計測、点検/維持管理などを中心に建設現場の生産性向上を通じて、社会インフラの未来に貢献するという。
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資金調達の背景
建設業界は需要が堅調に推移する一方で、就業人口の減少や技術者の高齢化が深刻化しており、生産性向上が喫緊の課題となっている。この状況を受け、国土交通省は「i-Construction」などの施策を通じて、デジタル技術を活用した建設現場の自動化を推進している。しかし自動化の第一歩である現場のデジタル化には依然として高いハードルがあり、実際に現場運用へ至った事例は限定的だ。
これは、建設現場の高い品質基準に「現場のデジタル化技術」が合致していないことに加え、コストの観点や利用難易度などの複合的な課題があると同社は考えているという。
同社は、土木技術者による研究開発を基礎とした業務の仕様設計を行い、適切なデータ取得を支えるハードウェア開発やデバイス制御、3次元化までの一貫したソリューションを実装することで、この課題を解決する。今後はこれまでの実績を基盤として、公共測量や維持管理分野における生産性向上に寄与するプロダクトを連続的に展開し、現場の遠隔業務支援など建設業における適用領域をさらに拡張・高度化すべく、研究開発の推進と社内体制の強化を進めていくという。
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資金調達の概要
- ラウンド:シリーズA(ファーストクローズ)
- 引受先:株式会社シーティーエス、大日本ダイヤコンサルタント株式会社、信州スタートアップ・承継支援2号投資事業有限責任組合、directX Ventures1号有限責任事業組合、NOBUNAGA Growing Fund投資事業有限責任組合
FLIGHTS 代表取締役 峠下氏のコメント
前回の資金調達ラウンドから7年が経過し、この度新たな調達を実施いたしました。FLIGHTSは当初、ドローンを世の中に広げることを目的としたプロダクトアウトの気質が強い企業でしたが、この7年間で多くの現場や技術者の方々、業務要領に触れ続け、本当に「現場で使える新技術」を開発することに注力してまいりました。
その過程で、業界が抱える課題の深さや、デジタル化技術が導入されづらい業界構造への理解を深めてきました。業務の専門性が高く品質への要求水準も厳格であるがゆえに、外側から支援するのではなく、「建設業界の中にいる企業」として新技術を開発・提供することが重要であるとの考えに至りました。FLIGHTSは社内に土木技術者チームを擁し、現場の知見とテクノロジーを融合させている独自のポジションにいます。新技術推進の追い風が強まる今こそ、本当に「現場で使える新技術」を開発し世の中に広げることに努めてまいります。
FLIGHTSを信じて新たに株主となってくださった皆様に、心より感謝申し上げます。「3次元データで現場から建設業を再定義する」というミッションの実現に向けて、力を尽くします。