株式会社そらいいなは、長崎県五島市の福江島で処方薬のドローン配送を開始したと発表した。医師の処方に基づき調剤された処方薬を配送し、患者から配送料を徴収する商用運用としている。
取り組みは2025年11月から、玉之浦地区の特別養護老人ホーム「たまんなゆうゆう」向けに開始した。同施設では島内薬局から定期配送を受けている一方、体調変化や往診結果による急な処方切り替えが発生する。従来は施設スタッフが中心市街地の薬局まで車で片道約1時間かけて受け取りに行き、往復で約2時間を要していたという。
運用は、オンライン診療・往診による処方箋発行から、FAX送付(原本は後日郵送)、薬局での調剤とオンライン服薬指導を経て、そらいいなスタッフが処方薬を回収し、発射拠点からドローンで配送する流れ。受け取りは施設周辺に設けた受取場所で行う。
配送には米国Zipline社の長距離飛行が可能な固定翼ドローン(翼長3,300mm、機体長1,900mm、最大離陸重量21.0kg、搭載量最大1.75kg、最大飛行距離は往復160km)を利用し、事前に飛行許可を取得した指定経路に沿って飛行させる。同社は、発射拠点から受取場所までの配送区間について、陸路では約60分かかる距離を約25分で飛行できるとしている。
また、施設や薬局から連絡を受けた後、最短約60分で処方薬の受け取りが可能になるとしている。これは配送手配から受領までの目安で、施設側の対応としては、中心市街地の薬局まで往復約2時間かけて受け取りに行っていた移動が、受取場所までの往復約20分に短縮できると見込む。
今後は福江島内の高齢者施設に加え、島内各地域や五島市の二次離島の住民への配送可能性を検討し、医療アクセス向上に向けた持続的な運用モデルの確立を目指すとしている。

