本プロジェクトにおいて、テラドローンは農薬・肥料などの化学品ディストリビュータであるBehn Meyerと戦略的パートナーシップを締結し、ドローンオペレータとして参画することで、現地の課題解決に向けたドローンソリューションの提供を実現する。
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プロジェクトの背景と目的
ミノムシはパーム農園に深刻な被害をもたらす害虫で、放置すると葉を枯らし生産量が減少し、経済的な損失を引き起こすため、世界のパーム油の生産量の約8割を占めるインドネシアとマレーシアでは大きな農業課題とされている。
しかし、人の手では農薬や肥料の散布量を適切に管理し、過剰散布を抑制しながら効率的にミノムシ防除を行うことは難しく、従来の手法には課題があった。こうした課題を解決するため、テラドローンは、現地の農業ビジネスに取り組む企業に幅広いネットワークを持つBehn Meyerと戦略的パートナーシップを締結し、ドローンオペレーターとして最先端のドローン技術の提供を進めてきた。
このたびのプロジェクトは、パーム農園の生産性向上を目的に、両社で連携して実行した。ドローンを活用することで、農薬を適切な箇所に適切な量を散布できるため、人手による作業に比較すると過剰な散布を削減し、効率的なミノムシ防除を実現することができるという。
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プロジェクトの概要
テラドローンはBehn Meyerと協力し、インドネシアとマレーシアのパーム農園におけるミノムシ防除を実施。テラドローンは最先端のドローン技術と精密な散布技術を活用して効率的かつ効果的な防除を実現し、Behn Meyerは現地の顧客ニーズに応じた高品質な農薬管理ソリューションを提供している。
両社の連携によって、現場の課題解決に最適なドローンソリューションを提供することができ、パーム油農園全体の生産性向上に大きく貢献し、持続可能な農業の実現に向けた重要な一歩を踏み出すことができた。
今回のプロジェクトでは効率的かつ効果的なミノムシ防除を実現するため、広範囲にわたる散布に適した最先端のG30ドローンとE16ドローンを使用した。マレーシアでは、広大な土地に対応するため、大容量タンクを搭載したドローンの需要が高まっている。
大容量タンクを搭載したG30ドローンは、一度の飛行で大量の農薬や肥料を運搬できるため大規模な作業に適しており、マレーシアの広大なエリアを効率的にカバーすることが可能だ。
一方インドネシアでは、必要とされる農薬の散布量が少なく、作業目標が日次管理されることが多いことから、少量タンクを搭載したドローンが求められている。
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E16ドローンは、飛行1回あたりのカバー面積がG30ドローンの半分であるものの、コスト効率が高く効率的な農薬散布が可能なことから、インドネシアの農園で使用された。
さらに、どちらのドローンにも高精度衛星測位技術であるRTK機能を必要に応じて搭載することが可能で、その高精度制御によりセンチメートル単位の正確な自動航行を実現する。
これらの先進的なドローン技術を活用し、現場ごとのニーズに応じた農薬散布を実現することで、両国におけるミノムシ防除プロジェクトの進展に貢献した。
今後の展望
テラドローンは、現地パートナーとの連携と最新のドローン技術を活用し、インドネシアおよびマレーシアでのミノムシ防除をはじめ、長期的な農業課題の解決に取り組んでいる。
今後テラドローンは、最先端のドローン技術を用いて現場のニーズに寄り添い、効率的かつ効果的な農薬散布を通じて、生産性の向上と両国における持続可能な農業の実現に向けた取り組みに貢献するとしている。
関係者のコメント
テラドローン・アグリ 営業部マネージャー アスル・モクター氏
今回のプロジェクトの成功要因は、単なるドローン技術の導入にとどまらず、Behn Meyerとの戦略的パートナーシップに基づく新たな視点を取り入れたことにあります。G30ドローンの精密さと柔軟性を特長とする技術を活用したことで、農業の課題により効果的に対応できるようになりました。こうした戦略的パートナーシップは、現代農業の新たなモデルケースとなるでしょう。
Behn Meyer 事業開発マネージャー アーマド・アミヌディン・ビン・イシャク氏
2024年半ばにテラドローンと組んだパートナーシップが、マレーシア全域の農園企業が関与するプロジェクトにまで成長しました。農薬散布においてはテラドローンが常に高い技術を提供し、素晴らしい成果を提供しています。今後は、ミノムシ防除に留まらず、他の害虫管理プロジェクトにも拡大し、農園の運営効率を向上させる取り組みを進めていきたいと考えています。