Surveyor-IN HYBRIDは地上に設置された給電装置に係留された状態で飛行するタイプだ。係留用のケーブルから給電されており、有線給電時の飛行時間は実証値で24時間を記録している。
本機は昨年の国際ドローン展でも紹介されていたが、今年は「ハイブリッドタイプ」に改良されて展示された。ハイブリッドといってもエンジンを搭載したわけではなく、バッテリーを積んで無線状態でも飛行できるようになったのだ。
無線飛行への移行にプロポ側の操作などは必要なく、ピンッと張っている状態の係留ケーブルを引っこ抜けばOK。バッテリー使用時でも50分間にわたり自律飛行が可能となっている。

係留飛行はドローンの飛行許可・承認が一部省略できるようになるため、一定の需要がある。本機も公的機関に10数台納入され、実際の現場で稼働している。機体には可視光カメラ、広角カメラ、赤外線(IR)カメラ、ズームカメラの4種類が一体となったペイロードが搭載されており、多様な任務に対応できるのも強みだ。
Surveyor-X70はその名の通り、ペイロード70kgまで対応する重量物運搬ドローンで、昨年より積載量が2~4割アップしている。プログラムによる自律飛行が可能となっており、最短ルートを飛行しながら往復運搬に対応する。LPガスの運搬や御岳山の山頂へ向けた物資輸送に使用された実績を持つ。

スペックを見るとペイロードなしで50分、ペイロード30kgで40分にわたり飛行できると紹介されていた。驚異的な数字だが、これを実現できたのは半固体電池を採用しているためだ。半固体電池は従来のリチウムバッテリーよりもエネルギー密度が高いため、飛行時間の延長も可能となった。数年後、全固体電池が実用化されれば、より飛行時間が進展すると期待されている。

ただし現状、半固体電池を製造しているのは中国メーカーであり、日本国内のバッテリーメーカーが製造を担えていない。将来的には国産化を実現したいところだ。
現状、ドローンは1機をひとりの操縦者、それに必要な人数の補助者を配置して運用している。これでは効率的といえず、複数機をひとりの操縦者で管理する「1対多運航」の研究が進められている。この考えをより発展させたものが「スウォーム(群)飛行」と呼ばれ、多数のドローンが編隊を組みながら飛行することを指す。
Autonomy HDで研究するスウォーム飛行対応の小型ドローン「Surveyor-Mini」は半固体電池を採用し約30分間にわたり飛行可能。20機程度で編隊を組み、機体が自律的に考えて飛行する研究を進めている。


災害現場での使用を想定しており、例えば「飛行範囲内にいる要救助者を探して」と指示すると、ドローン同士が互いに通信しあいながら「自分はここを探す」「見当たらなかったのでほかの場所の捜索を手伝う」といった判断を各機体がリアルタイムで行う。このようにAutonomy HDでは、人手を極力減らし、効率的にドローンを運用して最大限の成果を得る仕組みの構築に邁進している。