エアロセンス株式会社は、2022年12月上旬に鳥取県鳥取市で実施した、ドローンによる医薬品と食料品の物資輸送実証実験において、VTOL型ドローン「エアロボウイング」(AS-VT01)の機体提供と運航を行った。
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同プロジェクトは「鳥取県デジタルグリーン物流推進補助金」を活用した、鳥取県初の試みであるドローン物流実証実験。2022年10月中旬に1回目を実施し、今回は2回目だった。同実証実験はドローン輸送における航路設定のため地域連携を図ることも目的としており、エアロセンスを含む6社が参加している。参加6社と各社の役割は以下の通り。
株式会社NEXT MOTION | プロジェクトマネージャー、ドローン運航管理 |
有限会社徳吉薬局 | 二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助事業共同事業者、医薬品提供 |
株式会社トルビズオン | プロジェクトアドバイザリー、上空シェアリングsora:share |
鳥取県 | 鳥取県デジタルグリーン物流推進補助事業 |
鳥取市 | 二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助事業共同事業者、地域調整 |
エアロセンス株式会社 | 機体提供、運航 |
前回の実証実験ではマルチコプター型のドローン(エアロボ AS-MC03-TBox)を利用し、およそ5kmの距離を約10分で医薬品の輸送に成功した。今回は長距離・短時間で輸送を行う目的で、エアロセンスのVTOL型ドローン「エアロボウイング」が選ばれた。
今回の実証実験における飛行経路
- [A地点]千代川河川敷(古市スポーツ広場)~[B地点]トリノス神戸(旧神戸小学校)(約11km)
- [B地点]トリノス神戸~[C地点]鳥取市立江山学園(約5.3km)
実証実験はA地点の千代田河川敷から、B地点のトリノス神戸まで約11kmの空路をドローンで医薬品を輸送。その後、B地点のトリノス神戸からC地点の江山学園までの約5.3kmは食料品を輸送した。A地点の千代田河川敷からB地点のトリノス神戸まで約11kmの距離を約13分、B地点のトリノス神戸からC地点の江山学園まで約5.3kmの距離を約8分で輸送し、長距離かつ短時間での物資輸送においてはVTOL型のドローンが有効であることが実証された。
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エアロセンスの「エアロボウイング」は国内のドローン業界初となる垂直離着陸型固定翼ドローンとして2020年10月に発売し、同機は既に広域・長距離での監視業務などにさまざまな企業や自治体などで活用されている。航続距離は最長50km、最高速度100km/h、最大積載可能重量は1kgで、長距離および短時間の物資輸送にも適しているという。
同社はこの試験を通じて、課題や採算等を含めた実現性を検証すると同時に、地域に向けたドローンに対する社会受容性を高める活動を継続する予定だとしている。