株式会社SkyDriveは2021年10月22日、大阪港中央突堤でカーゴドローンを海上飛行で自律飛行させる実証実験を公開した。
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使用したのは物流ドローンとしてすでに販売されている「SkyLift」。
全長1.2m X 全幅1.8m、全高1.0m.機体重量35kg、ペイロードは最大で30kgとなっている。
バッテリー重量だけで20kgあり、最大飛行距離は2km(ペイロード30kg、1km往復の運用)、最高時速35kmで、飛行時間は最長で9分とやや短いが、着陸せず荷物を昇降するホイスト機構を搭載することで運用時間を効率化している。
山間部など高低差のある環境にも強く、六甲山での実証実験も成功させている。
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今回は海に近い平地から海上方向へ飛んで再び戻ってくる約3分ほどのルートを自律飛行し、安定した飛行性能を見せた。
検証したのは、海風の影響、バッテリー消費や充電頻度・時間等で、今回収集されたデータは2025年の実用化を目指している「空飛ぶクルマ」を運行にも活用される。実証実験では連携協定を結ぶ大阪府と大阪市をはじめ、大林組、関西電力らが協力している。空飛ぶクルマの認知を広げるため、実験の会場近くの天保山マーケットプレイスでは「SD-03」の展示モデル機が、紹介パネルと共に公開された(10月23日まで)。
カーゴドローンはこの数年で性能は安定し、企業からの反響も高く、販売も伸びているという。ただし、有人機に関しては法律規制をクリア高い安全性を必要としているため、しばらくは展示機のみの公開に留め、開発に専念するとしている。
Writer:野々下裕子
フリーランスジャーナリストとしてデジタル業界を中心に国内外イベント取材やインタビュー記事の執筆を行う。掲載媒体は「@DIME」「CNET Japan」「WIRED Japan」「マイコミニュース」など多数。現在のドローンをはじめ、モビリティ、ウェアラブル、XR、AI、デジタルヘルス、スタートアップビジネスの世界的動向などのジャンルに注目している。神戸在住。Twitter:@younos