米ジェネラル・アトミクス・エアロノーティカル・システムズ社(以下:GA-ASI)は、アジア航測株式会社と協業し、青森県八戸市でGA-ASI製の遠隔操縦無人機MQ-9B「SeaGuardian」(以下:シーガーディアン)を用いた海上保安庁向けの飛行実証を開始した。
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同実証では、海上での救助や取締りなどを含む海上保安業務において、遠隔操縦無人機の有効性を検証した。これは2018年の長崎県沖合並びに2019年にエーゲ海で実施したデモフライトに続くもので、大きなマイルストーンとなるもの。使用されるシーガーディアンは全天候に対応し、民間の国内及び国際空域での運用が可能。
シーガーディアンのシステムには、マルチモードの海洋表面探査レーダー、逆合成開口レーダー(ISAR)、船舶自動識別装置(AIS)、光学・赤外線HDビデオカメラなどが装備されている。これらのセンサーを活用することで、数千平方海里にわたる範囲でリアルタイムでの船舶の探知・識別が可能になる。また、レイセオン製のSeaVue海洋表面探査レーダーでは、水上の目標物の自動追尾のほか、AISとレーダーで探知した目標の相関を算出することができる。
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シーガーディアンはあらゆる天候においても高い性能を発揮できる機体であり、無人航空機における標準化仕様であるNATOの耐空性要件(STANAG-4671)を満たした型式認証を取得している。GA-ASI最高経営責任者のリンデン・ブルー氏は次のようにコメントしている。
日本の海域において、シーガーディアンがどの程度の費用対効果のある滞空型監視手段であるかの実証で今回試験運用いただく海上保安庁様、また飛行実証に支援いただくアジア航測様に心より感謝しております。GA-ASIのRPAシステムは複数のセンサーからの情報を相関的に分析する事で船舶の異常を識別し、効果的で持続的な海洋監視を実現します。