楽天株式会社は、中国大二位のECサイト「JD.com」を運営する京東集団は、日本国内で構築する無人配送ソリューションに、京東のドローンと地上配送ロボット(Unmanned Ground Vehicle、 以下「UGV」)を導入することに合意。
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両社は、今回の合意に基づき、中国国内で多くの実績がある京東のドローンとUGVを、楽天が持つドローン配送の運用ノウハウおよび専用ショッピングアプリなどのITソリューションと組み合わせることで、使用用途や場面に応じた楽天の無人配送サービス提供に向けて、連携を進めるという。
京東は、まだ日本では知られていないが、中国大二位のECサイト「JD.com」を運営し、今年のCES2019では、存在感を誇る中国企業として巨大なブースを構えた。
またそのECサイトで築きあげたロジスティックに関する研究開発も盛んで、2015年よりドローン開発に着手し、2016年に江蘇省、陝西省およびその他の省の中国農村部で世界初の商用ドローン配送をすでに開始している。これまでに40万件以上の配達飛行実績があるという。
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2019年1月にはインドネシアで同国初となる政府承認ドローン試験飛行の成功を発表し、インドネシアおよび東南アジアでの商用ドローン基盤を構築。また、2017年に発表した宅配用のUGVは、中国の複数大学構内に導入され、現在一部の都市でも運行されているという。
2018年11月には中国長沙市、フフホト市に中国初の「無人配送車スマート配送ステーション」を設立し、ラストワンマイル物流を大きく変化させた。京東の副総裁で「X事業部」総裁である、肖軍(ショウジュン)は以下のようにコメント。
ドローンとUGVは従来の配送コストを削減し、運送時間を短縮することも可能にします。ドローンは山地や離島配送、緊急救助などの分野で日本での応用も大いに期待されます。京東は独自のドローンとUGVを活用した無人配送技術を積極的に研究し、 世界中の人々に新しいショッピング体験を提供したいと思います。
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また楽天は、2016年にドローン配送ソリューションを提供するサービス「楽天ドローン」を開始し、企業や自治体と連携した実証実験や試験的なサービス提供を通じて実績を重ねている。 2018年には、ドローンとUGVを組み合わせた配送実験を初めて実施し、日本の物流分野におけるラストワンマイルの課題解決に向けて始動することになる。楽天常務執行役員である安藤公二氏は、次のようにコメント。
中国国内で最先端の自社配送網を保有し、ドローンとUGVを用いた配送においても実績やノウハウのある京東と連携できることを大変嬉しく思います。京東のドローンとUGVを弊社が構築する無人配送ソリューションに導入することで今後、日本の物流分野におけるイノベーションを加速させ、多くの方に利便性を感じていただけるような社会の構築に貢献していきたいと考えています。
京東が楽天に提供するドローンスペクは以下の通り
■ドローン
■UGV
これまでASCLと共同開発を行ってきたが、より実績のある京東集団のドローンを使用する。京東と楽天は今後、楽天が展開する、日本国内における無人配送ソリューションの早期構築およびサービス実用化を早急に目指すという。