ロシアが、レーダーに検知されないよう精巧な電子戦闘システムを搭載し、ステルス性能を持ったF-35を探知可能なドローンを開発している可能性があるとされている。この情報は、モスクワの空中ショーの際に興味深いドローンを展示していた電子システム製造会社のKRET社からもたらされたものだ
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KRETの代表取締役社⾧長であるウラジミール氏によれば、
この飛行機型ドローンは単なる見栄えの良いプロモーションのための展示ではなく、ロシア国有の航空会社であるUACによって開発が進められている最先端の軍事用ドローンだ
という。そしてKRETは、このプロジェクトの下請け業者であり、レーダー、電子戦闘システム、自己防衛機能、グランドコントロールシステムなどを提供しているというのだ。
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ウラジミール氏は通訳者越しに、UACと共にKRETが、開発段階に入っているプロジェクトとコンセプト段階にあるプロジェクト、2つの軍事プロジェクトに関与していることを明らかにした。そしてUACの担当者やプロジェクト名を明言することを避けたが、いくつかの重要な機能をも認めた。
彼らがデザインしているドローンは、中国の「ディバインイーグル」プロジェクトと同じように、ステルス性能を持った航空機を探知する機能を持っているという。これらのドローンは、X-バンドやUHFレーダーを搭載したF-22やF-35、B-2などのステルス機を探知することを目的としている。しかし、監視は数ある機能の一つにすぎない。KRETは、内蔵された電子戦闘システムによって電磁気を発することで、対空ミサイルへの対抗だけでなく、レーダーによって検知されることも防ぐのだ。
この無人航空機は、米国ノースロップ社のステルス無人戦闘攻撃機X-47Bに非常によく似た形をしているが、2つの揚力ファンと垂直安定板が追加されている。
KRETのウェブサイトで公開された記事で、ウラジミール氏は、
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米国とロシアは、我々の全生命が左右されるような電子戦闘という重要な分野で凌ぎを削っている。そのため私達は5年前、この分野に注力することに決定したのだ。現在では、年間で15-20%もの電子戦闘分野の成長の伸びがある。
この無人飛行機プロジェクトが、単なるマーケティングに過ぎないのか、それとも中国の「ディバインプロジェクト」のようなもっと本格的なプロジェクトなのかは、ハッキリとは分からない。できることならいつまでもこの無人航空機が使われる日が来ないことを願うばかりである。