今回、DJI純正の4G LTEモジュールをDJI Mini 4 Proに装着し、中国深センでテストフライトを実施しました。
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まず今回のテスト目的が達成された状態のDJI RC2 のスクリーンショットです。
画面最上部の[RC]が赤くバッテンが入っていることがわかります。これはO4(送信機信号接続)が切れた状態で、TD-LTEセルラー(4G)接続で画像伝送がされていることを示しています。
いきなり結論を書いてしまいましたが、少し順を追って解説します。
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4G LTE モジュールの概要
まず4G LTE モジュール本体や詳細設定は Vol.38 でご確認いただけます。
フライト環境と目的
フライトはDJI中国深セン旗艦店の二階ベランダを特別にお借りして行いました。この旗艦店は深セン湾公園にあり、周囲の見晴らしが非常に良いです。
今回の目的は、O4(送信機信号接続)が切れた状態でTD-LTEセルラー(4G)接続による飛行を検証することでした。しかし、良好な通信環境のため、逆に接続不良な状況を作り出すのに苦心しました。
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まず飛行中のDJI Mini 4 Pro とDJI RC2で操作する私との見通しを、できるだけ悪くするために、上写真のDJIのピラミッドのような建物の裏側、さらにもう一つ建物が入り込むような場所に機体を配置することで、最終的にO4が切断できました。
具体的なフライト手順と結果の説明
では具体的に、今回の状況をDJI RC2の画面を使って順に解説します。
シーン1:O4(送信機信号接続)、TD-LTEセルラー(4G)接続 共に良好な場合
画面上部のRC、4Gともにシグナルがフルになっていることがわかります。また私の立っているピラミッド状のDJI旗艦店にホームポジションを示す黄色いHマークが示されています。
シーン2:O4(送信機信号接続)不安定、TD-LTEセルラー(4G)接続 OKな場合
RCシグナルが弱くなり、送信機に「アンテナを調整するよう」に警告表示されました。
シーン3:O4(送信機信号接続)切断、TD-LTEセルラー(4G)接続 OK
上の状態から高度を下げたところで、RCが赤色に変わりバッテンが入りました。しかし4Gがフルということで映像は遅延もなく機体操作に支障もありませんでした。
添付の動画では、O4切断時にも映像がスムーズに流れている様子をご確認いただけます。
(27秒の検証動画)
4G LTE モジュールについての所感
今回の実験で改めて感じたのは、DJI O4(送信機信号接続)の安定性が非常に高く、少々のことでは接続が切れないということです(苦笑)。
前回のショッピングセンターでの検証時も、機体がビルの地下に入ってようやく切断となるなど、実験のためとはいえ切断するのに苦労しました。
それでも、O4とセルラーの二系統の通信方式を併用できることは、操縦の安全性と信頼性を大幅に向上させます。
O4の切断要因には距離や障害物、電波干渉などがあり、その際にセルラー4G接続によりコントロールが失われないというのは安心感があります。
最後に
今回の検証は、中国 深セン 南山区にあるDJI旗艦店にお邪魔し、建屋二階から飛ばしました。
DJI店内に入り「私は日本人で、あまり中国語が得意ではない」というとすぐに英語対応のスタッフさんが対応してくださいました。その方の知識はもちろんのこと加えて接客も素晴らしかったことが非常に印象的でした。
私が「きょうはこのLTEモジュールを使って飛ばしてみたいです」というと、すぐに「是非試してください」と。しかも、「このDJI旗艦店の周りならどこで飛ばしても問題ないですよ」と言われました。
日本では建物周辺での飛行に慎重になりますが、現地の規制に従い、許可を得た上で遠慮なく試験飛行を実施しました。
最後になりましたが、今回の検証に立ち会ってくださったDJIスタッフに感謝します。
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それでは皆様、安全なフライトをお楽しみください!
参考:ドローン好き、DJI好きの皆さんにこの旗艦店を訪問していただきたいと思い、香港から旗艦店までのルートを写真付きで紹介しました。チャンスが有れば是非トライしてください。