2022年5月に発売された DJI Mini 3 Proの製品紹介動画で印象的だったのが縦向き撮影対応カメラというユーザーも多いのではないでしょうか。
- Advertisement -
なぜ縦向き撮影機能が追加されたのか?
テレビやパソコン・モニターとの相性が悪い縦動画ですが、反対にスマートフォンにはピッタリです。いやむしろTikTok、Instagram、YouTubeなど若者の世界では縦動画が主流とも言える状況です。
いまの若い人たちはスマートフォン中心のライフスタイルでありコンシューマードローンのMini 3 Proが縦向き撮影に対応したのは自然な流れと言えます。
編集で縦動画にすればいいのでは?
一般的なカメラやスマートフォンは撮影時に90°傾ければ縦撮り可能ですがドローンはそれができません。
- Advertisement -
それなら編集時に縦画角になるよう横部分を切り落とせばいいのでは?と私なんかは考えますが、普通の人にとって後編集は面倒だし画質の劣化もあるわけで良いことなんてないのです。そもそもTikTokやInstagramに動画をアップする人たちの多くはアプリ内の機能で撮影し編集もその中でやってしまいます。
Mini 3 Proは最高の旅ドローンです。だからこそ面倒な編集なしに高品質な写真や動画を撮影後すぐにSNSにアップできることが重要です。こういったユーザー層に対応するための機能こそが今回の縦撮りでしょう。
使いだして気になったポイント
前回のコラムでは縦撮りが生きる高層ビルや橋脚などの作例を紹介しましたが、実際にドローンを手にして縦撮りを体験することでスマートフォンやカメラで被写体に合わせて無意識にやっていた縦撮りがドローンでも可能になったことに感動すら覚えました。
しかし一つ疑問に思ったことが Mini 3 Proのセールスポイントであるクイックショット、フォーカストラックやハイパーラプスで縦向き撮影がなぜできないのか?ということでした。こういったお手軽撮影機能こそSNS映えするし、そのためにも縦撮りが有効だと思うのです。
DJI、さすがの対応
ところが7月1日にアナウンスされた Mini 3 Proのファームウエアアップデートに下のような記載がありました。
New DJI Mini3 Pro Firmware Released (7/1/2022)
- Advertisement -
What’s New?
- Added support for FocusTrack, QuickShots (Dronie, Rocket, Circle, Helix, and Boomerang), and Hyperlapse in portrait mode.
翻訳:FocusTrack、QuickShots (Dronie, Rocket, Circle, Helix, and Boomerang) ハイパーラプスにポートレート撮影モードを追加
まさにかゆいところに手が届くアップデートです。
3つの追加機能を使った作例紹介
ということで上記のファームウェアアップデートで実現した縦撮影でのクイックショット、アクティブトラック、ハイパーラプスを撮影してみました。先にも述べましたが被写体やシーンに合わせてカメラを縦横選択可能になったことは撮影の幅が広がることを実感しました。
クイックショット・ドローニー
いままで若者とかいっておきながらおじさんが被写体なのはお許しください。旅先撮影では人気のあるドローニー、建造物などの背景に合わせて縦撮影するのも楽しそうです。
アクティブトラック
息子と彼の仲間に了承をもらってスケートボードシーンでのアクティブトラックを撮影してみました。本機能はスポーツシーンで特に使える機能だと思います。撮影データをその場でSNSにアップできることを彼らに話すとその手軽さに感心していました。
ハイパーラプス
吊橋の橋脚を被写体にしてハイパーラプスのサークルを撮影しました。今回のような背の高い建造物など被写体によって縦構図が効果的なことがわかっていただけると思います。
撮影データを簡単にスマートフォンに取り込める便利機能
そしてこれらの撮影データをドローン本体からスマートフォンに簡単に保存することができるのもDJI Mini 3 Proの優れたポイントです。以下に撮影後のスマートフォン取り込みまでの流れを紹介します。
1.ドローン本体の電源ON、ただしリモートはOFFの状態からスマートフォンのDJI Flyアプリを立ち上げると「クイック転送モードへ切替」を促されますので「切り替える」をタップ
2.ドローンとの接続が完了すると「アルバム表示」をタップ
3.アルバムが表示され必要データをスマートフォンにダウンロード可能です。
撮影データがスマートフォンのカメラロールに保存できれば、SNSへのアップはいつもの手順でいけますね。
最後に
縦撮り動画を視聴するメインユーザーは若い世代でしょうが、DJIがここに対応したということは動画コンテンツ全体に占める縦動画の割合が伸びているということを表しているのではないでしょうか。
またドローン規制が強化されていく中でDJIはドローンユーザーを増やすためにも縦動画への対応は必須なのでしょう。
私もこれまでTikTokやInstagramのストーリーズなどは食わず嫌いでしたが、これからはMini 3 Proの縦撮り動画をアップして、より多くの人に香港からの美しい空撮動画を見てもらおうと燃えている今日この頃です。