同社ではグライダー型UAVの開発を進めている。寸法は全長2.1m、翼長6m、最大ペイロード重量2.0kgとし、翼上部にソーラーパネルを設置。太陽光発電によりモーターを動かして推力を発揮しつつ、翼から得る揚力を活かして、最大航行時間24時間以上を目指す。ブースには概念実証のために作成した縮小スケールの機体とモックアップが展示された。

機体の尾翼にはプロペラを設置して推進力として使いつつ、前方のローターを用いたVTOL(垂直離着陸)機能も搭載し、風速40m近い強風下でも適切な飛行姿勢を維持できる設計を目指しています。近年では携帯電話事業者が「HAPS」と呼ばれる上空20km程度の高高度を飛行するグライダー型の携帯電話基地局の研究・開発をしていますが、本機では高度80~500m程度の飛行を想定しています。
さながら「低高度版HAPS」といった様相だが、使用用途もHAPSに近いものを想定し、発災時における携帯電話基地局としての役割を持たせるという。通常のドローンであればバッテリーで1時間程度しか飛行できないが、本機であれば長時間飛行が可能になるので、広域飛行や複数ポイントの調査などが一度にできるのも強みとなる。
航空機には「失速速度」という、安全に飛行できる限界の速度が定められている。本機では失速速度として時速20kmを目指しているという。かなり低速となるが、このメリットはインフラ調査時に発揮される。
橋梁や道路などのインフラ点検をする際、ゆっくり飛ばすことができれば、その分損傷箇所を見つけやすくなります。本機ではホバリングも可能なので、損傷箇所にとどまってチェックすることもできます。

今後は翼に取り付けるための、軽量で曲げることができるペロブスカイト太陽電池の進化の同行を見極めながら、3年後をメドに実機を完成させたい考えだ。