株式会社エネコムが開講したドローンの国家資格取得を支援するeラーニングサービス「EneLearn Drone Meister」(エネラーン ドローン マイスター)は、二等無人航空機操縦士資格に対応したサービスで、3月の開講から7カ月ほどが経過し、すでに受講者の中から学科試験に合格し、国家資格取得者も登場している。
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今回、学科試験合格者のお二人に「EneLearn Drone Meister」の制作側であるエネコムの空尾氏と山本氏が話を聞いた。
「EneLearn Drone Meister」が役立ったシーンとは
2022年12月5日の改正航空法の施行によって、ドローンの操縦ライセンス制度(国家資格)が創設された。単に飛行させるだけならライセンスが必須というわけではないが、100g以上の無人航空機を屋外で飛行させる際には「飛行許可・承認手続」が必要で、夜間や目視外、人口集中地区での飛行をする場合など、条件によってはライセンス(二等無人航空機操縦士資格以上)があれば許可・承認申請が不要になる。
特にビジネスでドローンを扱う人や、趣味での撮影でも幅広い場所で撮影したいという人は持っていると有利になる資格であり、国家資格ということもあってビジネス面では必須の資格になってくるだろう。
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そんな国家資格にチャレンジしていたのは、民間のドローンスクールで操縦技術講師も行っている甲斐氏と、民間資格を取得して趣味としてドローン撮影を行う古川氏。「EneLearn Drone Meister」を活用した合格までの道のりを聞いた。
――「EneLearn Drone Meister」を利用して二等資格取得を目指し、無事学科試験合格となりました。サービスは役に立ちましたか?
甲斐氏:とても役に立ちました。私は耳から学習するタイプなので、音声で聞けるというのが良かったです。他の教材だと音声が入っているものはなかなか少ないので、何かをやりながら聞き流せるのはやりやすかったです。
在宅勤務なので、仕事をしながらでも流しておけるので、音楽代わりにして聞いています。流している間は、意識をしていないのですが、耳から入ったものが頭の中に残るタイプなので定着したのだと思います。
古川氏:自宅でPCの画面を開いて学習していました。1日に最低ライン30分、余裕があれば1時間、仕事のあとに利用していました。在宅勤務は6割ぐらいなのですが、1コマ10分ぐらいなので、在宅時も昼ご飯の合間とかすき間時間にもできますし、10分でできると考えれば、ハードルが下がって継続してやろうという気になりました。
甲斐氏:私は、勉強時間は決めずに進めました。音声の倍速再生もできるので、流しておくという感じでした。聞き取れない速度でもなくて、ちょうど良かったです。
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古川氏:自分のペースで勉強できるのがeラーニングの強みですね。
甲斐氏:(教材の)気になったところからピックアップしたり、目次から遡ったりできるので、使いやすく感じました。そういったことができるので復習にも最適でした。スマホではあまりやらなかったのですが、ブラウザがあればどの端末でもできるので、環境に縛られないのはいいですね。
――読み上げの音声はどうでしたか? 実は機械音声です。
甲斐氏:あまり気にはならなかったですね。あまり抑揚を付けられても気になってしまうので。
本番のように試験が体験できる学科試験対策コース
――「EneLearn Drone Meister」には学習コース、学科試験対策コース、口述試験対策コースがありますが、一番印象深かったコースはどれでしたか?
甲斐氏:学科試験対策コースは、問題がとってもいいなと思いました。問題文の順番が入れ替わるし、回答順も入れ替わって、変な覚え方をしなくて済みました。順番が同じだとしたら、何回も回答していると機械的に回答の選択肢を覚えてしまいますよね。
本番に近い雰囲気だし、制限時間も表示されるので、だいたいこのぐらいのペースで解いていけば時間に間に合いそうだなというのも分かりましたし、そういうところも非常に役に立ちました。
古川氏:試験問題は主には正しいものを選ぶのと誤ったものを選ぶのと2種類あるので、問題文と選択肢をしっかりと読む必要があります。その上で制限時間もあるので、最初は焦ってしまいましたが、何回か模擬試験を受ける内に問題に慣れていきました。
――学科試験を受けてみていかがでしたか?
古川氏:試験会場にものすごい防犯カメラが設置されていて緊張しました。
甲斐氏:荷物を全部預けるように言われて、時計も持ち込むなと言われてビックリしました。ポケットに手を入れたらアウトとも言われて。そういったガイダンスも学科試験対策コースに入れておいてください(笑)。
古川氏:回答にフラグを立てられるのにあとで気がつきました。後で振り返られるのですが、最初に教えてほしかったですね。
――他にも要望はありますか?
甲斐氏:国家資格の内容はドローンの機能や動きなど全部把握している前提で内容が進んでいる気がします。前提知識を得るための基礎編なども準備してあるといいかもしれないですね。
古川氏:学習後に試験を受けるのに「技能証明申請者番号」を取得するなどの手続きが必要だというのを知らなくて、受験までに時間がかかってしまいました。学習完了と受験のタイミングが合うように受験まで必要な手続きに関する事前のレクチャーもあると良いかもしれません。
甲斐氏:確かに。試験を受けるまで何が必要か、というようなフローチャートがあればいいかなと思いました。
「EneLearn Drone Meister」でコストも抑えられて、試験にも合格できる
――「EneLearn Drone Meister」を受講していれば、試験に合格できると思いましたか?
古川氏:私は可能だと思います。
甲斐氏:私は年齢層が高めなので、文章量の多い問題でもう少し慣れが必要なのかもしれません。私の周りでも資格を取りたいと言っているぐらいなので、今後資格を取得したいという人はどんどん増えていくのではないでしょうか※。ですので、今後は私のような年齢層高めな方にもより寄り添った教材へのブラッシュアップを期待したいです(笑)。
古川氏:実際の試験のイメージと学科試験対策コースの問題は同じような感じだったので、そこは安心感がありました。「この問題は(コースで)見たことがある」というような問題もあって、本番の試験でも模擬試験と同じような感覚で進められました。
甲斐氏:「EneLearn Drone Meister」は、どこまで受講生に利用してもらいたいと考えていますか?
――ひとまず試験に合格していただくところが目的ですが、教材はどちらかというと、免許取得後も安全な飛行や運用を重視していて、ドローンを学び始めた人が初めて飛ばすときに問題が起きないように、法律違反を犯さないように、そういうイメージで作成しています。
古川氏:確かに教材には操縦などの勉強だけでなく、安全管理に関しての項目が多かったように感じました。安全に飛ばすことが大事なのだとあらためて思いましたし、機器の点検もそうですが、自分の体調や周りのことにも配慮ができるようになって、それはよかったと思います。
また、学習後にも振り返ることができるように、前述のログイン期間を長くしていただくか、テキストみたいなものを用意していただくと、いざ飛ばそうとしたときに何に注意すればいいかなどを確認できるのかなと思いました。
甲斐氏:日本は今ドローンを飛ばしにくいのにそれを一般の人が知らなすぎて、それを伝えるメディアも少ないと思います。ドローンを飛ばすときの許可取りも、誰に許可を取ればいいか手探りの状態なので、そういった情報をわかりやすく教えてもらえるサービスに育っていくと、良いのかもしれません。
――「EneLearn Drone Meister」は学習コースが27,500円、学科試験対策コースが13,200円、口述試験対策コースが13,200円(受講期間はいずれも1カ月)ですが、コスト面ではどういった印象でしたか?
甲斐氏:内容と役立ち度を考えると、コスト的には全然高いとは感じませんでした。交通費や時間拘束を考えれば断然安いですね。
古川氏:学校に通って同じ10時間を受講すると考えれば、自宅でも受講できるのでその費用と比較するとお手頃な値段と感じます。
「EneLearn Drone Meister」の未来
甲斐氏と古川氏は、「EneLearn Drone Meister」で順調に学科試験を合格し、今後は実技試験を受けて二等無人航空機操縦士資格の取得を目指している。
コスト面でも内容としても、試験対策として有効なサービスだというのが二人の判断で、特に働きながらでもすき間時間にも勉強できるeラーニングサービスのメリットを強く感じていたようだ。
また、「EneLearn Drone Meister」受講者の視点として、単なる「国家資格取得対策」のeラーニングサービスとしてだけでなく、資格取得後も安全管理や業務支援などの教育面で利用者を継続的にサポートしていくサービスへ進化していくことを期待。
エネコム側も前向きな反応を示しており、「EneLearn Drone Meister」の今後のサービス拡大にも期待できそうだ。