二等無人航空機操縦士の学科試験に対応「EneLearn Drone Meister」開始
本サービスでは、二等無人航空機操縦士資格プランの「学習コース」・「学科試験対策コース」・「口述試験対策コース」の3つのコースを準備し、ライセンス取得および優れたドローンパイロットの育成を支援する。登録講習機関(ドローンスクール)やドローンビジネスを営む事業所などの法人、指定試験機関での一発試験を狙う個人も受講できる。
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同社ソリューション事業企画部 新規事業推進チーム マネージャーの佐伯氏と空尾氏に、「EneLearn Drone Meister」を開発した狙いや、コンテンツ開発においてこだわったポイントなどを聞いた。
安心安全なドローン活用に向けて
同社は、中国電力のグループ企業で、2014年からドローンによる空撮で送電線や鉄塔などの電気設備点検や災害時の被害調査を中心とした取り組みを進めてきた。2017年からは、JDC認定ドローンスクール向けのeラーニング教材も、独自で開発し、提供してきた。電力会社はもちろん、インフラ関連、イベント関連、ビルのメンテナンス、測量などの多種多様な業界で利用実績があるという。
また、当初より同社のドローンビジネスに伴走してきた、行政書士でドローン法務アドバイザーの八角浩史氏と、2018年に共著で書籍を出版するなど、「安全な業務活用」の啓蒙活動にも努めている。
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佐伯氏:国家資格になってレベル感が統一されることで、ドローンに関するモラルが向上し、安心・安全にドローンを活用できるパイロットが増え、国内のドローンを活用したビジネスがより拡大すると期待している。早期にライセンスを取得してビジネスに活用したいと考える多くの方のお役に立てるよう、eラーニングサービスの提供を開始した。
空尾氏:これまでも、我々自身がドローンを運用してきたなかでの失敗や経験を踏まえて、教材を改良しながら提供してきた。二等資格においても、国土交通省の教則に沿った形で、さらに現場に即した内容を補足して、よい教材を作れたと自負している。
2022年12月5日に開始したドローンのライセンス制度では、2つの受験方法がある。1つは、国から認可を受けた登録講習機関で一定時間の講習と実地試験を受けたのちに、指定試験機関での学科試験を受験する方法。もう1つは、指定試験機関で一発受験する方法で、学科と実技の両方のテストをここで受けることになる。
「二等資格を取得することで、4つの飛行禁止区域と6つの飛行方法、いわゆる特定飛行時の許可承認を一部省略できる」と、両氏は二等資格取得のメリットを挙げつつ、「これは想定の話だが」と続けた。
空尾氏:飛行を委託する側からすると、国家資格の有無は気になる。ビジネスとしてドローンを飛ばしている方は、国家資格を取得しないと、仕事を続けづらくなるのではないか。
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佐伯氏:国や自治体が関わるような公共事業などでは、ライセンスを持っておくことが必須になる可能性があると考えている。
エネコム「EneLearn Drone Meister」二等無人航空機操縦士資格プランの概要
エネコムの「EneLearn Drone Meister」二等無人航空機操縦士資格プランは、3つのコースから構成されている。「学習コース」・「学科試験対策コース」・「口述試験対策コース」だ。
■学習コース
「学習コース」は、国土交通省が定める教則に沿って約10時間の学習を行う。章立てと時間は、国土交通省が公表した教則に準拠した。章末毎の小テストと、全体の模擬テストを経て、修了証が発行される。スライドと音声の試聴で、ポイントを効率よく学習できるという。料金は税込27,500円。
■学科試験対策コース
「学科試験対策コース」は、一問一答問題と模試による試験対策だ。一問一答問題を繰り返し解くことで知識の定着を図れる。
模試は、本番試験に沿った時間配分と出題形式(50問30分、3択問題形式)で、全問回答後には採点結果と、それぞれの問題文の下に正答と解説文が表示される。料金は税込13,200円。
■口述試験対策コース
「口述試験対策コース」は、実地試験(実技)での口述試験を想定した学習コンテンツだ。表示された問題文を見て、現場を想定しながら回答を考えたのち、解答例を読んで確認する学習スタイルで、自分のペースで進められる。
下見の日、飛行前の計画段階、飛行直前、飛行中、飛行後、保管など、ドローン運用のフェーズごとに、基礎から実際の運用で起こり得るヒヤリハット対策まで、ケーススタディ形式で学べる。料金は税込13,200円。
空尾氏:我々自身がドローン事業のサービサーとして蓄えてきた知見を活かして、もし聞かれたら、こう答えるべきではないかという内容を網羅した。
エネコム「EneLearn Drone Meister」二等無人航空機操縦士資格プランおすすめの理由3つ
エネコムの「EneLearn Drone Meister」おすすめの理由は、教則に即した網羅性のほかに、大きくは3つある。「教則+現場に即した内容」「学科試験対策を繰り返せる」「隙間時間を活用できる」だ。
「教則+現場に即した内容」
エネコムは、ドローンによる空撮で自社や中国電力グループが持つ設備の点検や災害時の被害調査などを中心とした取り組みを展開してきた。これまでの教育コンテンツ開発にも、自身の失敗談などを盛り込んできたというが、本サービスにおいても、"補足"と題してヒヤリハットや注意事項の充実を図ったという。
例えば、「天候のチェック項目や場所由来の風」「電波の特性や危険な場所について」「電気設備の近くで飛行する際の注意点」など、実務運用におけるドローンの危険性を、箇条書きで分かりやすく説明している。
さらに、八角行政書士の監修で、法律の知識も追加した。教則にはないが、実務運用において必要になる法律、マナー、モラルについても、自社の事例を教材化したという。
空尾氏:エネコムは運用面、八角先生は法律面から、実務でドローンを飛ばすときに絶対に押さえてもらいたいポイントを数多く盛り込んだ。教則には書かれていない部分だが、実際の運用シーンやヒヤリハットを想像しながら学習していただけると思う。ご自身に経験がない事項を補完して、ライセンス取得後に実際のシーンに遭遇した時、気づけるようにしてほしい。
「学科試験対策を繰り返せる」
繰り返し受験できるのも、オンライン教材ならではだ。特に、「学科試験対策コース」は、予め用意した大量の問題から、構成に沿ってランダムに出題するため、繰り返し受験できる。このため、苦手なところを把握して重点的に復習できる、何度も受験して時間配分に慣れることができる、などの対策を講じることで、合格率アップを図れる。
佐伯氏:学科試験は30分で50問、意外と時間が足りなくなる人が多そう。学科試験対策を繰り返して、時間内に合格点をクリアできるよう、慣れておくことに意味がある。
「隙間時間を活用できる」
エネコムの「EneLearn Drone Meister」二等無人航空機操縦士資格プランおすすめの3つめの理由は、ユーザビリティだ。隙間時間に繰り返し学習し、学習効率と理解度アップを図れるよう、使い勝手を工夫したという。もちろん、デバイスフリーのレスポンシブ対応だ。
「1ページ1メッセージ」をコンセプトに1ページ3~5分、長くても10分程度で収まるよう、細かい単位で区切って構成した。飽きずに試聴でき、学習意欲を維持しやすい。電車待ちなどの隙間時間にも、「1ページだけでも進めておこう」という気になりそうだ。
佐伯氏:学習コースは全10時間と、章末毎の小テスト、全体の模擬テストで構成されているので、やはりボリュームが多い。1ページ1メッセージを基本として、理解して次に進むことを繰り返すことで、学習が進んでいる実感を持てるように工夫した。
空尾氏:これまでのeラーニング開発でも、ただ文字を羅列するだけで要点が掴みづらい、業界的には常識だけど初めての人には説明不足、逆に詳しい人からするともっと説明してほしいなど、数々の失敗があり、改良を加えてきた。受講者の理解が深まるコンテンツ作りのノウハウを活かした。
登録講習機関などの法人にとっても、「EneLearn Drone Meister」活用メリットは大きい。短期間で大人数を育成できるほか、受講生の学習状況や理解度もデータ管理できるため、適切なアドバイスを行うなどコミュニケーションにも有益だ。実技訓練にかける時間を増やすことも可能だろう
申し込みはサービスサイトから行う。個人はユーザー情報を入力してクレジットカード決済後、すぐに受講開始可能だ。一定の受講期間内で自由に好きな時間に何度でも学習できる。登録講習機関などの法人は、請求書払いにも対応しているという。
エネコムのeラーニング「EneLearn Drone Meister」二等経験者学習コースをドローンパイロット・白石麻衣が徹底チェック!