InterDrone初日、ドローンは新興産業の一翼をどのように担うかというテーマで、Amazon・Intel・AirMapの3社によるKeynoteが行われた。
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AmazonのPaul Misener氏は、ドローンデリバリーサービス「Amazon Prime Air」について述べた。同サービスは、ドローンを使い30分以内に、5ポンド以下の荷物を安全にお客様のもとへ届けるように設計された、未来のデリバリーシステムだ。このPrime Airの考え方は、車での配達やお店での受け取りよりも、お客様に荷物をより早く届けることが実現するとしている。Misener氏は、同サービスがお客様にとって配送オプションの一つになるだけでなく、車を使った配達より環境に配慮されているとも述べている。
近年アメリカは、規制によりAmazon Prime Airを禁止してきたが、他の国での運用に関してまで口出しをすることは不可能であった。Amazonは開発センターをイギリス、オーストリア、イスラエルに所有している。さらに、同社はイギリスとのパートナーシップを発表し、Amazon Prime Airのテストを行っている。
一方IntelのAnil Nanduri氏は、同社のこれまでの経験と、テクノロジーがいかにドローンとマッチしているかについて明らかにした。同社はすでにプロセッサー、モデム、ワイヤレステクノロジー、プラットフォームストレージ、クラウドストレージ、データセンターストレージを供給している。これらはドローンビジネスにおいて非常に有利な材料となる。さらにIntelはRealSenseテクノロジーを提供しており、これによりドローンに視覚情報を与えてくれる。
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我々はドローンを空飛ぶコンピューターとして考えています。
と、Nanduri氏は話した。
これらの鍵となる要素を持ちながら、IntelはYuneecともパートナシップを結んでいる。代表的なドローン「Typhoon H」は、飛行中の障害物を避けたり、障害物による飛行経路の変更が可能だ。また最近では、開発者のためのIntel Aero platform、ドローン飛行のためのIntel Aero Ready、建設や調査、農業のためのIntel AscTec Falcon 8をリリースしている。さらに、自律飛行ドローンや有人飛行ドローン、一人のパイロットで複数のドローンを操作する技術などの開発に注力している。
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会場に展示されたTyphoon H
これらを踏まえて「AmazonやIntelや他の先行しているドローン企業に追いつくためには、テクノロジーについて考え方を変えてなければならない」と話すのは、AirMapの共同創設者Gregory McNeal氏だ。AirMapはドローンよる航空管理ソリューションを手がける会社だ。McNeal氏は次のようにコメントしている。
McNeal氏:ドローンはまさに未来の航空機だ。我々はまだやれることの表面的な部分をやっているだけに過ぎない。ドローンを航空産業の進化と考えるのではなく、革命だと考えるべきだ業界を前に進めていくためには自律飛行のような無人オペレーションのテクノロジーを開発していく必要がある。
ドローンはもはや航空技術の延長ではなく、IoTやAI、ブロックチェーン、AR、3Dテクノロジーの変形としてみるべきだ。ドローンは究極の横断型プラットフォームだ。我々は考え方を変えない限り、ドローンの持つ等身大の経済的機能を理解することはできないだろう。