金沢工業大学 航空宇宙工学科の赤坂剛史教授が開発を進める大型物流ドローンの飛行実験が、福井空港(福井県坂井市)で行われた。運用・操縦は、むげんのそら株式会社が運営するドローンスクール「ドローンキャンパス」の講師が担った。
物流業界では人手不足や配送効率化が課題となる一方、従来のマルチコプター型ドローンは燃費効率や航続距離に制約があるとされる。こうした背景から、重量物を遠距離へ運ぶ「長距離・高積載」型の実運用を見据えた検証が求められている。
今回の実験で対象となったのは、VTOL(垂直離着陸)型の有翼電動ドローン。プロペラを低回転に抑える効率的な飛行により、最大積載量50kg・飛行距離50km超を想定した輸送能力を目指すという。「長距離・高積載」の実現により、平時の物流効率化と有事の災害支援をシームレスにつなぐ新たなインフラ構築を狙う。
この技術が実用化されれば、平時には離島や中山間地域への定期便として活用し、災害時には緊急物資を迅速に届ける「フェーズフリー」な運用が可能になるとしている。本プロジェクトは、坂井市の令和7年度「新産業共創事業」に採択され、地域一体で推進しているという。

実証は福井空港では初のドローン飛行実証として実施され、機体の操縦および安全管理をドローンキャンパス講師が担当した。同スクールはJUIDAのスクールアワードで3年連続最高賞を受賞し、殿堂入りした実績があるという。
むげんのそらは今後、教育事業による人材育成に加え、実証実験への参画を通じて「ドローン前提社会」の実現に貢献する方針を示している。
