同実証では、天狗温泉浅間山荘グラウンドから、飲料や日用品を含めたペイロード重量約26kgの荷物をドローンに搭載して、山小屋(火山館)まで片道約3.2kmを自律飛行し、ウインチ操作により荷下ろしした。その後、天狗温泉浅間山荘グラウンドまで自律飛行で戻ってくる一連の実証を行った。
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同実証により、人が運搬する場合に往復3時間半以上要するところをドローンでは約11分で輸送を完了し、降雪環境での飛行を行うことで、寒冷地における物資輸送の有効性を確認した。
なお、同実証は「ドローン活用信州モデル創出補助金」を活用して実施した。
山岳地域を多く有する長野県では、山小屋(火山館)に歩荷またはヘリコプターによる飲食物・燃料等の物資輸送を行っているが、歩荷には人的リスク(けがや命の危険・人材の不足)があり、へリコプターによる輸送は運用コストが高いという課題がある。
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さらに、同実証地である浅間山は活火山であり噴火や雪崩などの災害時においては、一時避難場所である山小屋(火山館)への物資輸送が困難であるという課題もある。これらの課題解決をするため、ドローンの活用が期待されているという。
今回の実証においては、プロポと機体は2.4GHzの直接通信で飛行制御を行ったが、今後は、上空での4G LTEを使った飛行により運航の高度化を図り、千曲運輸・KDDIスマートドローンの両社でドローンによる地域課題解決を推進するとしている。
同実証の実施内容
天狗温泉浅間山荘グラウンドから山小屋(火山館)までのドローン飛行ルート(往復約6.4km)にて、飲料や日用品を含めたペイロード重量約26kgの荷物を山小屋(火山館)まで輸送し、ウインチシステムを使って荷下ろしし、天狗温泉浅間山荘グラウンドまでバッテリー交換なしに帰還する実証を実施した。
同実証で使用したドローン
同実証で使用したドローン
メーカー | DJI |
大きさ | 2800×3085×947mm(長さ×幅×高さ)(アーム&プロペラ展開時) |
最大積載量 | 30kg(デュアルバッテリー モード) |
最長飛行時間 | 18分(重量負荷30kg、デュアルバッテリー モード) |
最大航続距離 | 16km(重量負荷30kg、デュアルバッテリー モード) |
機体重量 | 65kg(DB2000バッテリー 2個搭載時) |