エンジニアたちは、2010年にスーパーセル雷雨からデータを収集するために無人航空機システム(ドローン)を初めて展開した。その時の車両の構造やフィールドでの作業から得た教訓が、RAAVENの設計に反映されている。これらのカスタムビルドのドローンは、2019年夏に車両や地上ステーションから嵐の中に向けてカタパルトで打ち出された。
- Advertisement -
RAAVENの設計と製作は、CU IRISSのマネージングエンジニアであるスティーブ・ボレンスタイン氏がスタッフエンジニアや学部生のチームと協力して進めた。ボレンスタイン氏は次のようにコメントしている。
ボレンスタイン氏:これらの打ち上げ方法や耐久性のおかげで、過去に比べてはるかに迅速に対応し、再展開できるようになりました。このプロジェクト中、これほどまでにうまく機能するように設計できたのは、現場での経験、修理、そしてデータを取得するために何が必要かを学んだ時間のおかげだと思います。
CUチームは、2019年のグレートプレーンズでの展開中に、これらの航空機3機を同時に使用した。この展開は、気象現象の調査において最大かつ最も野心的なドローンベースのプロジェクトの一環だった。CUチームは合計で51回の飛行で40時間以上の飛行時間を記録し、その中には7つの竜巻を発生させた嵐も含まれていた。
- Advertisement -
図解1
- 冗長センサー技術:BlackSwift TechnologyのIMU付きマルチホール3D風プローブ、Vaisala RSS-421とiMet EE03の気圧、温度、湿度センサー、VectorNav VN-200 IMU&GPS
- CU IRISSが設計したカスタムアビオニクスシステム + Ardupilotオープンソースシステムに基づく
- 独自の「ブームテール」によって安定性が向上し、アクティブなエレベーターで飛行翼の性能が改善されている
- 巡航時間は時速38マイルで3時間、最高速度は約80マイル
- 大きなエルロンとフラップにより、迅速な制御と急な制御着陸が可能。すべての制御はデジタル通信を使用してノイズを低減する
- ドローンはモジュール設計であり、1つのパーツが他の機体の修理に使える。そのため、大規模な修理によるダウンタイムが減り、フィールドでの修理が簡単に行える
- 25Hzデータロギング、1msのタイミング精度
- リチウムイオンバッテリーセルは従来のLiPoより長持ちで安全
図解2
- ドローンは車両の上から素早く発射できるように設計されており、機動性が高く、迅速な対応が可能
- 着陸には滑走路が不要で、フィールドでの柔軟性がさらに向上
- ウィングスパンは91インチ、RiteWing RCによるカスタム製造
図解3
- 3機のドローンが同時に運用され、展開中に連携して動作
- HD 1080pビデオカメラ
- EPPフォーム機体(発泡ポリプロピレン製)