石狩川では、広域調査への活用を想定して長距離・高速で飛行可能なドローンであるVTOL機(QUKAI FUSION 3.5)、千歳川では、詳細調査への活用を想定して回転翼ドローン(SOTEN)の実証飛行を実施した。
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- 事前に設定した飛行ルート設定に従って河川上空においてVTOL機を自律飛行(レベル3:目視外・無人地帯)させ、河川関連施設等の状況を迅速に確認する技術の有効性を検証
- ドローン運航管理システム(airpaletteUTM)による異なる種類・メーカーのドローンを離れた場所で同時に自律飛行させる際のドローンの運航管理等に対する有効性を検証
北海道石狩川の美原大橋から垂直離陸したVTOL機は、たっぷ大橋まで飛行し折り返し、離陸場所へ戻るまで、延べ約30キロの行程を正確に自律飛行し、河川施設の動画・静止画を撮影した。
またairpaletteUTMにより、同時に異なる場所を自律飛行するVTOL機および回転翼ドローンの把握・管理等ができることを確認した。
背景
北海道開発局では、災害時における河川施設や周辺の被害状況等を迅速かつ安全に情報収集するニーズがあり、NTTデータは国土交通省北海道開発局の「第4回 現場ニーズと技術シーズのマッチング事業」に採択され、airpaletteUTMを活用したドローンに関する実証実験を実施した。
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取り組み概要
日時 | 2023年10月18日 10:30~12:30 |
会場 | 石狩川(江別市~新篠津):VTOL機 回転翼: 千歳川(千歳市):回転翼 |
目的 | 災害時における河川施設や周辺の被害状況等を迅速かつ安全に情報収集するため、ドローンおよび関連技術の適用可能性を検証するため |
実証内容 | ■北海道開発局管理の石狩川・千歳川において、2機同時にドローンを自動航行。災害時を想定した河川巡視・点検を実施 ■石狩川では、広域調査への活用を想定し、長距離・高速で飛行可能なドローンであるVTOL機を使用 ※VTOL機は一部区間をレベル3飛行(目視外・無人地帯)により実施 ■千歳川では、詳細調査への活用を想定し、回転翼ドローンを使用 |
検証観点 | ■2台同時に自律航行 異なるメーカー・種類のドローンの飛行状況を同時に管理可能なairpaletteUTMを活用し、2台のドローンを同時に自律飛行させた。 ■長距離を自律航行 VTOL機は事前に設定したルートを正確に自律飛行(目視外・無人地帯)した。飛行距離は約30キロになり、河川上の点検対象物を撮影した。 ■撮影情報のリアルタイム中継 飛行時のカメラ撮影情報、機体情報はLTE回線を使ってリアルタイムで遠隔地端末に中継された。 ■撮影情報の災害時活用 ドローンから撮影した映像が、災害状況の把握に役立つものかを検証した。 |
関係者 | 国土交通省 北海道開発局 株式会社 NTTデータ 株式会社 NTTデータ北海道 株式会社 空解 |
ドローンの活用により期待される効果
実証結果
石狩川・千歳川にて、ドローンの自律航行(2機同時)を用いた河川巡視・点検に成功した。
今後について
NTTデータは、災害時の状況把握と情報共有の効率化を実現するソリューションを提供するという。
災害時における迅速な状況把握を目的に、ドローン飛行環境の構築、運用体制の支援を実施。また、ドローンで撮影した空撮画像等においてAIを利用して被災状況を可視化することで、迅速な被災箇所の把握を支援する。
また、これらの情報と、各種災害情報を統合し、これを組織内外に共有する情報連携基盤D-Resilioを提供している。これにより、適切な情報が迅速に共有され、災害対策がより効果的に行えるようサポートするとしている。
使用機体
NTTデータ、日本初となる防災ドローン海上横断70キロ目視外飛行を実現
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