今回の締結により、ACSLグループは、米国市場での販売を本格化し、まずは小型空撮ドローンSOTEN(蒼天)の販売拡大を目指すという。
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背景
世界におけるドローン市場は急速に成長しており、2030年には5兆円規模の市場が台頭する見通しとなっているという。それに伴い、経済安全保障や環境配慮に関する政策も加速しており、米国ではNational Defense Authorization Act(NDAA)が施行され、ロシア製や中国製のドローンの政府調達が禁止されており、また、中国製ドローンメーカーのDJI社は、2022年10月より米国国防総省の「中国軍事関連企業」に指定された。このような市場環境の中で、ACSLは経済安全保障、企業向け対応及び用途特化型をキーワードとしたポジショニング形成が可能と考えている。
ACSLの米国市場への進出においては、現地の展示会にて、インフラ企業などより小型空撮ドローン(SOTEN)が、点検・測量などで活用できると高評価され、また、複数の顧客先でのロードショーにおいても、業務実装が可能という評価とともに、購入希望を確認している。
こうした背景から、ACSLは、2023年1月にカリフォルニア州に米国子会社ACSL, Inc.を設立するとともに、これらの米国の潜在顧客との緊密な連携を通じて、小型空撮ドローン(SOTEN)の改良を進めてきたとしている。
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General Pacific, Inc.とのMOU締結について
GenPacは、米国市場における無人航空機とロボティクス業界をリードするディストリビューターであり、ドローンやロボットといったハードウェアだけでなく、それらに関するソフトウェアや様々な専門家レベルのトレーニングの提供を行っている。
GenPacはこれまで多くのエンドユーザーとパートナーシップを組み、顧客からの様々な要望に応えるためのハードウェアやソフトウェア、トレーニングの提供を行ってきた。2022年9月6日~9月8日に開催されたCOMMERCIAL UAV EXPOでACSLが出展した際にSOTEN(蒼天)に興味をもち、これまでデモンストレーションなどを実施してきた。
ACSLグループは、今後の米国市場での販売拡大のため、ACSL, Inc.とGenPacとの間で、戦略的代理店パートナーシップに関するMOUを締結し、今期においては米国市場での50機体の販売を目指す。
また、ACSLは、2023年7月13日開催の取締役会において、ACSL, Inc.に対し、米国市場へ本格進出しACSLグループの成長を加速させるため、600,000米ドルの追加出資を行うことを決議した。
今回の締結および追加出資により、米国市場でのACSL製品の展開を本格化させ、米国における取り組みを加速させていくという。