ispaceのエンジニアがランダーのフライトモデルを組み立てている様子
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月面資源開発に取り組む宇宙スタートアップ企業・株式会社ispaceは、民間月面探査プログラム「HAKUTO-R」ミッション1の打ち上げを最短で2022年11月に実施すると発表した。
HAKUTO-Rは、ispaceが行う民間月面探査プログラムで、月の情報取得と地球-月輸送サービス構築に向けた技術検証を行う。
独自のランダー(月着陸船)とローバー(月面探査車)を開発。SpaceXのFalcon 9を使用し、それぞれ2022年に月面着陸ミッション、2024年に月面探査ミッションの打ち上げを行うという。
2021年6月から組み立てを開始したランダーのフライトモデルは、2022年5月中に予定していた組立作業を完了。
2022年6月から、過酷な宇宙空間での稼働に向けた振動試験、熱真空試験、機能試験等の最終試験中。
環境試験完了後、ランダーは打ち上げ予定地であるフロリダへ輸送を行うという。
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HAKUTO-Rミッションのペイロードは以下のとおり。
- HAKUTO-Rのコーポレートパートナーである日本特殊陶業株式会社の固体電池
- UAEドバイの政府宇宙機関であるMBRSCの月面探査ローバーRashid
- JAXAの変形型月面ロボット
- カナダ宇宙庁によるLEAPの一つに採択されたMCSS社のAIのフライトコンピューター
- カナダ宇宙庁によるLEAPの一つに採択されたCanadensys社のカメラ
- HAKUTOのクラウドファンディング支援者のお名前を刻印したパネル
株式会社ispace Founder, Representative Director & CEO 袴田武史氏のコメント
今年1月に、2022年は当社の歴史の中でも重要な年になるとお話ししてから、ミッション1のフライトモデルの組み立てを計画通りに進め、現在は最終環境試験を迎えています。早ければ今年11月に打ち上げ予定であることを、お知らせできることを嬉しく思います。
我々は、このミッション1が民間宇宙開発の歴史的転換点になると信じています。
当社のミッション2を含め今後の世界の月ミッションがより信頼性の高いミッションになるためにも、ミッション1で得られる技術データ・経験が非常に重要であることは言うまでもありません。
ミッション1を予定通り打ち上げるべく日々懸命に作業をしているエンジニア、それを支える全社員に感謝するとともに、本ミッションをご支援いただいているHAKUTO-Rパートナーの皆様をはじめ、関係者の方々に感謝いたします。