エアロエントリー株式会社は、2021年6月10日に「一般社団法人日本ROV協会(Japan Remotely Operated Vehicle Association/略称J-ROV)」を設立したことを発表した。
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同協会は、ROV(遠隔操作型無人潜水機)や水中ドローン、AUV・USV等の水中ロボットに関する知識・技術の向上、安全性の確保、情報の共有と提供、相互コミュニティーの構築等を行うことにより、海洋事業や海洋業界の発展、社会教育の推進および消費者の保護を目的とするとともに、その目的に資するための事業を行うという。
海洋国家日本は、領海を含めた「排他的経済水域EZZ」の面積では約477万Km2と、国土面積38万Km2の約12倍の広さを持っており、海岸線の総延長は約35千kmと長大だ。海洋だけでなく、豊かな水資源に恵まれている日本は約3,000ヵ所のダムを有しており、治水管理として重要な役割を担っている。
日本では有史以前から、この広大な海や水資源を利用し、海上交通の活用、海洋空間の利用、資源の開発を行ってきた。また昨今では水資源環境保全の責任も強く求められている。一方で、これらに必要な調査や作業において、人材不足や危険を伴う作業が発生している。
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こうした現状から、遠隔操作型無人潜水機であるROV(Remotely Operated Vehicle)が広く活用されている。日本ROV協会は「水中ロボティクスを社会に浸透させ、海洋業界全体の発展を目指す」ことを理念とし、活動を進めていくという。そのための技術やソリューションを展開し、国内外の研究機関とも連携し、海洋業界全体の発展を広くサポートしていくとしている。
■設立目的
- レジャーから海洋土木に至るまで、さまざまな水中事業における環境整備および海洋業界全体の発展
- ROVおよび水中ドローンの普及と安全運用のための啓蒙
- ROVおよび水中ドローンビジネスを牽引する、スペシャリストの育成
- 水中ロボティクスを社会に浸透させるための、技術やソリューションの展開および関係団体や国内外研究機関との連携
■事業展開
ROVや水中ドローンの普及、海洋業界全体の発展を目的とし、新たな水中事業の創造や水中調査の確立を目指す。安全運用のための事業展開として「仕様点検」「教育・人材育成」「資格認定」を行い、「事業創造」に繋がる活動を行っていくとしている。