ソニーがCES2020でドローン事業と自動車事業に参入するとアナウンスされたことは記憶に新しい。AirePeakの動きも見えてきたが、同じくVISION-Sも動いている。ソニーグループ株式会社とVodafone Germanyは、VISION-S Prototypeの5G走行試験をドイツのアルデンホーフェンにあるテストコースで2021年4月より開始したという。
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通信技術の進化により次世代移動通信システム5Gの普及に向けた動きが活発化する中、モビリティ領域においても、5Gの低遅延、大容量、高速の特長を活かした安全性や利便性向上等の技術革新が期待されている。
VISION-S Prototypeには5Gネットワークへの接続機能が搭載されており、車載システムとクラウドが常時接続で、データや制御信号同期、またOTA(Over The Air)アップデートが可能だ。
実環境で5Gのパフォーマンスを発揮するためには、アンテナ形状やレイアウトの最適化、また基地局間をまたぐ場合もシームレスに接続維持のTCU(テレマティクス・コントロールユニット)におけるモデム制御の最適化が必要となる。通信システムのハードウェア・ソフトウェア設計ノウハウや通信品質評価指標の策定、フィールドテストにおける伝搬特性解析は、ソニーが長年スマートフォンの開発を通じて培ってきており得意とするところだろう。
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Vodafone Germany CEO ハンネス・アメットストライター氏は、以下のようにコメントしている。
リアルタイムのモバイル通信により、自動車は車輪の付いたデータベースに変貌します。Vodafone Germanyの5Gモビリティラボにおいて、VISION-S Prototypeのリアルタイムでの通信を評価します。
ソニーと我々は共同で5Gで初となるプロトタイプを準備しており、将来、無線とシンプルなソフトウェアアップデートにより、新たな機能を自動車に搭載できるようになります。
ソニーは、最先端テクノロジーを組み合わせることで、安心・安全かつ、新たな感動をもたらす車内エンタテインメントの実現を目指し、モビリティの進化へ貢献すると見解している。
ソニーが手がけるVISION-Sが実際に車両を世に出すかどうかは今のところ未定だが、現実味を帯びていることは楽しみなところだ。編集部でも陸海空に関わる新しいモビリティは追いかけていきたい。