スイスのスタートアップWingtraが半分航空機、半分ヘリコプターというハイブリッド型のドローンを開発中だ。このドローンは今夏には購入可能となる予定。Wingtraは、ドイツのハノーバーで3月に開催される世界最大級のコンピュータエキスポ「CeBIT 2016」に向けてこのハイブリッドドローンのプロトタイプを公開した。
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このドローンはヘリコプターのように垂直離着陸が可能なため、助走を取る必要が無い。モーターの馬力は最大で100km/h、機体は非常に軽量にもかかわらず1.5kgの積載物を運ぶことができる。ちょっとした空輸や観察、ミッションを行うには十分なスペックだ。Wingtraのこのハイブリッドドローンにまず期待されている仕事は森林管理だという。
Wingtraからの発表は次の通りだ。
我々のドローンは野生生物の保護、農業、鉱業、郵便配達など多岐にわたる分野で役に立ちます。これからの2、3年でドローンは多くの産業において当たり前のセンシングツールとなることでしょう。例えば、精密農業においてドローンは情報収集のために使用されており、そのおかげで肥料の使用量が40%削減されたという実績もあります。ドローンは災害の早期発見、収穫高の向上、栄養マップの作成などに使われていますし、今後も使われることでしょう。
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WingtraはスイスのETH ZurichにあるAutonomous Systems Labからスピンオフしてできたスタートアップだ。3月14日~18日に開催されるCeBITでは、今年はスイスがパートナーカントリーに選ばれているため、Wingtraは他のブースよりも特に注目を集めるとみられている。
CeBITのスポークスパーソンであるOliver Freseは、従来のコンピュータショーは顧客よりもビジネスに目を向けており、それに伴って「ビジネスと社会のデジタル化」の方向に向かっているという。だからこそ、今年のCeBITのトップテーマは「d!conomy」、スローガンは「join – create – succeed」となっている。今年のCeBITではアリーナでドローンレーシングも開催するなど主催者側のドローンへの熱い想いが伝わって来る。