8月31日にお伝えしたニュースの続報になるが、許可なく私有財産地の空上のドローン飛行を禁止することを含めたカリフォルニア州上院法案142(SB142)が、カリフォルニア州知事ジェリー・ブラウン氏から拒否されていたことが明らかになった。SB142は8月27日にカリフォルニア州上院で承認が降りていたもの。カリフォルニア州サンタバーバラの民主党上院議員ハンナ・ジャクソン氏によって提案され、ドローンによる個人のプライバシー侵害を防ぐことが根本であった。
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ブラウン州知事は、法律が意図しない結果をもたらす可能性があると書面で説明している。新たな問題を提起する可能性を秘めたドローン技術についても「メリットを慎重に検討すべき」としている。
法案がカリフォルニア州上院により承認された当時、ドローン業界団体から技術革新を阻害するものとして反対の声も大きかった。メディアおよび報道業界の団体からも貴重な情報収集方法に制限されたとして落胆の色は隠せない。
ジャクソン氏は「州知事の決定に対して失望したが、ドローンをめぐるプライバシー侵害や私有財産権について重要な議論を開始できたことに満足している」と、ソーシャルサイトで意見を述べている。ドローンメーカーDJIのブレンダン・シュルマン氏も「ドローン革新のための大きな勝利」とTwitterでコメントを寄せた。
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オレゴン州では、2013年より既に私有財産の空上400フィート(122m)内でのドローン飛行が禁止されている。米連邦航空局では、安全性に焦点を当てた小型商用ドローン向けの総合的な規定を準備しており、2016年の半ばには完成する予定でいる。愛好家向けのガイドラインでは、視界の広い場所および高度400フィート以下で飛行させるよう指導している。
(山下香欧)