SKYTEK/億航智能という名前に聞き覚えがなくても、億航智能の英語名である「EHang」であれば、空飛ぶクルマのメーカーとして認識している読者も多いのではないだろうか。
SKYTEKはEHangの日本国内総代理店を務めている。国際ドローン展では、EHangが開発を進めているリフトアンドクルーズ型の空飛ぶクルマ「VT35」のモックアップや、VTOL型のドローン実機、ショー用の機体を紹介した。
ブースにはVT35の1/20スケールのモックアップが展示された。同機の定員は、日本でも実証飛行が進められているマルチローター型の空飛ぶクルマ「EH216-S」と同様に2名。だが、固定翼を活かして長距離飛行が可能になり、満載時での航続距離は200km以上を誇る。マルチローター型は都市内での移動を想定するが、リフトアンドクルーズ型は都市間や山岳地帯、海を横断するような飛行を見据える。
VT35は中国で試験飛行を実施している。担当者によれば2026~27年にかけて日本国内での飛行も予定されているという。EH216-Sは日本国内ではヘリコプター遊覧予約サイトの運営を手掛けるAirXや、岡山県倉敷市で空飛ぶクルマの社会実装を目指した取り組みを進めるMASCが所有し、テストフライトを行っている。実際に飛行するとなればこういった事業者・団体がこれまでの知見を活かして実施すると考えられる。続報を期待したい。
VTOL型の「VT-11」は最高速度が時速75km、航続距離160kmという機体。物資輸送に使うことを想定し、2.5kgまでの荷物を積むことが可能だ。機体下部には各種ペイロードも搭載できるので、点検や巡視といった用途にも活用できる。今後、国内への導入を進めるという。

日本国内で屋外ドローンショーを手掛ける事業者はレッドクリフ、ドローンショー・ジャパンに、SkyDriveからスピンオフしたAlterSky、ドローンを活用したエンターテインメントの振興を進めるROBOZといった事業者が続き、群雄割拠の様相だ。ここにSKYTEK/億航智能も参戦することが決まった。
ブースには同社が開発するショー用の機体「GD4.0」が展示された。最大の特徴は高エネルギー密度の全個体電池を採用していること。これにより長時間飛行を実現し、連続45分まで飛行可能だ。従来のドローンショーが30分程度だったことを考えると、大きな進展といえる。ドローンショーでは機体を並べることに大変な労力が必要だったが、本機は専用のケースに収められ、そこから離着陸可能。効率的な配置を可能にした。

2026年8月には大阪府内で行われる花火大会で、4000台規模のドローンショーを開催する予定だという。実現すれば日本記録更新となる見込み。エンターテインメント分野でもEHangの機体や技術に注目が集まりそうだ。