工場やプラント、道路・橋梁といったインフラの維持管理などに関する最新ソリューションを展示する「メンテナンス・レジリエンス2026」が、東京ビッグサイト東1~3ホールで7月17日まで開催中。高度成長期に整備された水道管やトンネルといったインフラが老朽化のピークを迎えており、メンテナンスのための技術に注目が集まる中での開催だ。
ドローンはこのようなインフラ施設の点検に活用できる。そこで会場内では「国際ドローン展」も併催中。インフラ点検だけでなく、測量や物資輸送などにも活用できる最新のドローンが出展されており、ふだんドローンに馴染みのない来場者の目を引いていた。
国際ドローンには20以上の事業者が参加。また、メンテナンス・レジリエンス展内でもドローンに関する出展が見られた。ここでは、注目の事業者とその出展の模様をお伝えする。
DJIは産業機のフラッグシップモデルであるMatrice 400や、最新式のLiDARペイロード「Zenmuse L3」、光学カメラや赤外線カメラなどを搭載したペイロード「Zenmuse H30」シリーズなどを展示した。
そのなかで多くの来場者がチェックしていたのがDJI Dock 3だ。ドローンの自動運航を支える機材で、離着陸を行う場所として使用するだけでなく、自動充電にも対応する。ドローンを無人で運用するための基地のような存在だ。Dock 3で運用されている機体が「DJI Matrice 4D」シリーズ。種類により光学カメラやサーマルカメラを備え、最大飛行時間は54分。測量や遠隔地の巡視といった用途に活用できる。


6月25日、Matrice 4Dシリーズが第二種型式認証を取得したとアナウンスされた。型式認証とは機体の安全性を国が認める制度であり、国家資格「無人航空機操縦者技能証明」と組み合わせることで、飛行に必要な一部の許可・承認申請を省略できる。型式認証取得により、機体カメラを活用して無人地帯上空を確認しながら飛行する「レベル3.5飛行」の実施に際し、国土交通省への申請資料が簡略化できるのではと期待されている。担当者は以下のように説明する。
担当者:山間部でのインフラ点検や海岸沿いの巡視など、第三者が立ち入らない場所で立入管理措置を行ったうえで、ドックを用いた自動・定期運用を行いたいという企業からの相談が多く寄せられています。今回Matrice 4Dシリーズが型式認証を取得したことで、自動運航の要であるDock 3を併用できるようになりました。レベル3.5飛行の導入ハードルが下がるのではと期待しています。
レベル3.5飛行が導入された背景には、従来のレベル3飛行が無人地帯上空を作るために多数の補助者や看板などの配置を必要とし、省人化やコスト削減につながらないという問題があったため。Dock 3も活用したレベル3.5飛行の事例は今後増えていくと考えられる。省人化や業務効率化がどのように進展していくか見守りたい。

ブースにはリリースされたばかりの「DJJI O4 GROUND STATION」も展示された。DJIの産業機で使用されている通信方式は「O4」と呼ばれるタイプで、日本国内では数kmまでを有効範囲とする。O4 GROUND STATIONはこれを拡張する中継機の役割を果たし、より長い距離を飛行させたり、O4の電波が届きにくい場所へ到達しやすくしたりするために使用できる。現状国内ではDJI Dcok 3でのみ使用が可能なデバイスとなっているが、今後のアップデートにより、利用できる機体が増えていく可能性がある。
