LTE×衛星通信のハイブリッド通信機
安全な航空の運航管理のために「CNS」という考え方がある。Cがコミュニケーション、Nがナビゲーション、Sがサーベライズを示し、NECではCNSを実現するため、管制や航法に関するソリューションを開発・提供している。その一環として、今回の展示ではハイブリッド通信機の試作機が披露された。
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現在ドローンの飛行にはLTE電波が活用されるケースがあるが、洋上などでは基地局がなく通信がしづらいことも。今後、空飛ぶクルマが社会実装されると、有人である以上、通信が途切れてしまう事態は避けなくてはならない。そこでLTEに加えイリジウム衛星の通信も活用するためハイブリッド通信機が試作された。自動で使用する電波を切り替え、途切れない通信環境作りを目指すという。今後は縮小化も図る考えだ。
GPS受信機に信号を送りこむ「スプーファー」
地球を周回するGPS衛星の精度を補完するために運用されている、準天頂衛星システム「みちびき」。NECは地上側のシステムを管理整備や利活用の推進に取り組んでいる。展示で目を引いたのは「スプーファー」と呼ばれる機器だ。GPS受信機に信号を送り込むために使用される。
GPSから放送されてくる信号は仕様が公開されているため、知識があれば取り扱うことが可能。つまりニセの信号を作り、スプーファーを利用してGPS受信機に送り込めば、受信機の位置をスプーフ、つまり欺瞞することが可能になる。エアモビリティが飛行するためにはGPSの活用が不可欠。適切な信号の使用が必要であると注意を促す目的で展示された。