txt:藤川理絵
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[JapanDrone2023]では、双葉電子工業と共同出展して、この記録を圧倒的に凌駕する、最大航続距離400km、最大ペイロード10kgという、新たな大型VTOL固定翼ドローン「QUKAI MEGA FUSION 3.5」を初お披露目した。
「QUKAI MEGA FUSION 3.5」のコンセプトは、「機体と積荷の重量合計25kg未満に収まる大型VTOL」。
固定翼の利点である航続距離と航続時間を最大限延ばしつつ、最大積載重量10kgの実現にこだわったという。
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当初より、「軽量化」を優先して機体開発を行なってきた空解。エネルギー効率の向上、万が一の有事の際のリスク低減など、理由はさまざまある。
また、低高度における垂直離着陸と水平飛行との遷移時の安定性向上においても、「軽量化」はキーになるという。
当然、「QUKAI MEGA FUSION3.5」も、その方針はぶれない。翼長は3.5m、全長は2.48mというサイズ感で、なんと重量は12kgだ。
もちろん、空気抵抗を最小限に抑えるデザインも追求した。効率よく長時間長距離、緊急物資を運べる仕様を目指したという。
さらに画期的なのは、水平飛行用パワーユニットとして、新たに開発したセルモーター付き40ccガソリンを採用した点だ。離着陸パワーユニットは電動の“ハイブリッド仕様”。最大航続距離400kmになる。最高速度は150km/h、最低速度は40km/h。
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ちなみに、水平飛行用パワーユニットは電動も選べるとのこと。この場合の最大航続距離は120kmだ(それでもすごい)。
展示機体には、ガソリンエンジンとガソリン(4リットル)は載せられていなかったが、胴体の広々とした貨物ルームは容量たっぷり。
この後部にガソリンエンジンとガソリンが入るという。それでも追加で、大きめの保冷バックがすっぽり入りそうな広さだ。
機体腹部を覗くと、オプションの30倍ズームカメラが。貨物ルームは、物流用途だけではなく、測量、監視、捜索、広範囲撮影などで、複数のセンサーを搭載したいユースケースにも対応できるという。
「QUKAI FUSION 2.4」も、新たに発表された機種だ。小型軽量で取り回しやすい。最大ペイロードは2.5kgだ。
ワンタッチ無人飛行・配送システム「Q-Delivery」の展示も印象的だった。例えば、アプリのボタンを押すだけで機体が飛び立つなど、ハードだけではなくソフトウェアの開発も、着実に進めている様子がうかがえた。
まだまだ運用上、法律面でも、ハードルはあるものの、最終ゴールとしては“ドローン配送の無人化”を目指しているという。