卵形のデザインをした変形ドローン「Power Egg」で話題になったPowerVisionが、今度はドローンに変形できるAIカメラ「PowerEgg X」を発売した。ダチョウの卵ぐらいの大きさで、本体の横にストラップを装着してホールドしながら撮影ができる。三脚やスタンドに立てて固定のビデオカメラとしても使える。画質は4K/60fpsで顔認識機能を備えていて、ディープラーニングとあわせて動きながらの撮影でも被写体を正確に捉えられる。
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AIカメラモード。ちょうどラグビーボールのような形だ。
このAIカメラにタッチメントのローターを装着するとドローンモードに変形する。さらに専用カプセルの中にAIカメラをすっぽり納めると強力な耐水性を備えたドローンカメラになり、本体の下に水上機のようフロートを装着すれば水上に離着陸もさせられる。
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耐水性もさることながら飛行性能も高く、CESの会場では天井の高さから落ちてくる水の中でも安定して飛び続けるデモを披露し、注目を集めていた。こうした機能向上にあわせてドローンをコントロールするアプリも精度を上げている。
水上フロートモード
かなりの高さから落ちてくる水の中でも安定して飛び続ける飛行性能を持つ。
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意外に便利そうなのがVoice Sync機能で、撮影中に手元のスマホとPowerEgg Xをシンクロさせてスマホからの音声を動画に記録できる。たとえば、空中から撮影した場合に手元のスマホで音声を録音できるので、編集作業が楽になりそう。しかもVoice SyncはPowerVisonが特許を持っていて世界初の機能だという。
Voice Sync
バッテリーの持続時間はカメラだけで使う場合は約3.5時間、ドローンモードで使う場合は約30分間となっている。価格は、ドローンとして使える基本キット「PowerEgg X Explorer」が899ドル、水上フロートや予備のローター、バッテリーが付いた上位キット「PowerEgg X Wizard」は1,249ドルで、いずれもオーダーを受け付けている。
PowerEgg X Explorerは899ドル
PowerEgg X Wizardは1,249ドル
最初に卵形のドローンを発表した時はアイデアだけの会社かと思っていたが、年々、技術力を高めており、標準タイプの「PowerEye」や水中ドローン「PowerRay」「PowerDolphin」など確実にバリエーションを増やしている。ドローン市場では安定した地位を確立しつつあり、今後のPowerVisonの動きにも期待したいところだ。