三菱重工業はプロドローンと共同で開発を続けている、シングルロータースタイルの監視用ドローンを展示していた。メインローターの直径が2mにも及ぶ大型の機体で、ガソリンエンジンを搭載し、エンジンの動力を直接回転翼の動力源として、4kgのペイロードを搭載して約2時間以上の飛行を可能としている。機体の開発はおもにプロドローンが担っており、同社の制御技術により自律的に安定した飛行を行うことができる。
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機種にはさまざまなセンサーが搭載可能となっている
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テールローターにはフロートが装備され水没しない
三菱重工業ではこの機体に自社で開発している自律無人機ネットワーク型監視システム「CoasTitan」を組み合わせ、沿岸部の警備での利用を目指している。CoasTitanはこのドローンをはじめ、ボート型ドローン、水中ドローンなどと組み合わせて、少ない人員で不審な航空機や船、ダイバーといった対象物を監視する。ドローンは決められたエリアを哨戒するなかで、カメラの映像上でAIが不審船を発見すると、自動的に対象を追尾し続ける。その間に、ドローンがいる海域に警備担当者が駆けつけることができるというものだ。
ドローンから送られてくる映像を監視するCoasTitanの監視卓のイメージ
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システムは映像から自動で不審船を検知して、追尾を行う
ドローンは巡航速度60km/h、最高速度120km/hで飛行することができ、万が一、不審船にドローンが撃墜されるようなことがあっても、ドローンにはフロートが装備してあるため水没しない仕組みとなっている。そのため墜落・撃墜時でも不審船の位置が把握可能となっている。今後はこのシステムを稼働させるために必要な制度や運用面の仕組みの開発も含め、三菱重工業とプロドローンが共同で開発を続けていくという。