ソニーは、小型の産業用カメラXCシリーズの開発で培った小型化技術やレンズの光学技術など、ソニーの持つさまざまな技術や知見を活用し、高い測距性能と、世界最小・最軽量※1(幅29mm×高さ29mm×奥行31mm※2、質量50g)の筐体を両立するLiDAR(ライダー)デプスセンサー「AS-DT1」を商品化する。
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同機は、計測精度や距離分解能※3、測距レンジにおいて高い性能を発揮する「Direct Time of Flight(dToF)方式※4」のLiDARデプスセンサー。SPAD(Single Photon Avalanche Diode)※5センサーを組み込んだ独自開発のdToF測距モジュールを採用し、距離の計測に複数の測距点を用いることで、縦、横、奥行の3次元での距離を正確に測定することができる。
また、「AS-DT1」は他の測距方式では検知が難しい、低コントラストの被写体や反射率の低い被写体までの距離を測定することもできる。
このため、人や什器といったさまざまな対象物が想定される店舗などの環境においても、正確に距離を測定することが可能。対象物までの距離を屋内外問わず正確に測定できることに加え、小型軽量かつ、金属製の堅牢な筐体を実現しているため、飲食店の配膳ロボットや倉庫の自律走行搬送ロボット、点検や調査で活用されるドローンといったさまざまな機器に組み込むことで、活用の範囲が広がる。
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※1:屋外晴天下で10m以上の測距レンジを持つ3DLiDARとして(モジュールを除く)。2025年4月時点。ソニー調べ。
※2:突起部除く。
※3:複数の対象物の微小な距離の違いを認識する能力。
※4:被写体へ照射した光が反射して戻って来るまでの時間を測定することで距離を算出する測距方式。
※5:入射した1つの光子(フォトン)から、雪崩(アバランシェ)のように電子を増幅させる「アバランシェ増倍」を利用することで高感度を実現する電子素子(ダイオード)。


商品名 | 型名 | 発売日 |
LiDARデプスセンサー | AS-DT1 | 2026年 春 |
人手不足やインフラの老朽化などの社会問題が顕在化する中、人の暮らす環境のより近くでロボットを活用したいというニーズはますます高まっています。ソニーは、同機の商品化により多様な業界のニーズに応え、安心・安全に社会と共存できるオートメーション化をサポートする。
AS-DT1の主な特長
1.高い測距精度と距離分解能
SPADセンサーを組み込んだ、独自開発のdToF測距モジュールを採用することで、高い測距精度と距離分解能※3を実現。10mの距離からの計測で、屋内外ともに±5cm※6の誤差で測距が可能。
また、dToF方式以外の測距方式では難しい、さまざまな対象物までの距離を正確に測定することができる。低コントラストの被写体や反射率の低い被写体、宙に浮いた対象物なども正確に測距可能なため、多様な対象物が混在する店舗や倉庫などの環境で使用されるロボットへの組み込みにも活用できる。
※6:数値は暫定数値であり、最終仕様と異なる場合がある。
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2.長い測距レンジ
屋内で40m、真夏の晴天の屋外(10万ルクス想定)で20m※6の遠距離からでも正確な測距が可能。屋外でも遠距離から正確な測距が可能なため、橋梁や高速道路、ダムといった、人が近づきづらい対象物の測距にも活用できる。

3.小型軽量かつ堅牢な筐体
幅29mm×高さ29mm×奥行31mm※2、質量50gの、世界最小・最軽量※1を実現している。筐体にはアルミニウム合金を採用することで、軽量化と堅牢性を両立。デプスセンサーを組み込めるスペースが限られた自律移動ロボットや、重量が飛行距離に影響を与えるドローンなど、さまざまな機器に組み込みやすい筐体となっている。