羽田空港では、2023年より将来の航空需要拡大への対応や旅客利便性のさらなる向上を見据え、第2ターミナルの本館と北側サテライトを接続する施設を増築する整備工事に着手している。これまで専用バスにてアクセスが必要な北側サテライトと本館が一つの建物として繋がり直接行き来できるようになるほか、増築部にはターミナルから直接航空機へ搭乗できる搭乗口を5カ所新設することとなった。
- Advertisement -
そして、この度、新たに増築された第2ターミナルにて、自動走行モビリティ「iino」を3月19日より日本で初めて本格導入する。

時速5キロ(羽田空港での運用は2.5キロ)の人が歩く速度で移動する「iino」は、単なる移動手段としての最適化を求めたものではなく、移動体験そのものを楽しんでほしいという思いのもと誕生した。
「動く家具」をコンセプトに、歩行者との共存性を考慮して外観にはあたたかみのある木材を使用しており、乗車時の目線の高さは立っている状態とほぼ同じなので、周囲の人とコミュニケーションもとりやすくなるのが特徴。
- Advertisement -
日本の空の玄関口として顧客のことを第一に考え「人にも環境にもやさしい先進的空港」の実現に向けて日々サービスを提供している羽田空港でも、搭乗までの移動をたんなる移動ではなく、ひとつの体験として楽しめることを目指しているという。
導入後も内装デザインや走行ルート、速度について顧客や関係者からのフィードバックをもとに、空港ならではの移動体験を追求していくとしている。

羽田空港第2ターミナルへの導入に関する詳細
- 走行場所・ルート:羽田空港 第2ターミナル 2階 搭乗口52番付近~47番まで
- 走行時間:8:00~20:00
- 利用方法:予約不要、無料
自動走行モビリティ「iino」について
従来モビリティは、操作方法・スピード・航続距離といった効率や利便性を求められるものが多く、それらに特化した様々なプロダクトがいまなお開発されている。
ゲキダンイイノでは、これまで神戸・三宮中央通り地下通路や大阪・御堂筋にて公道走行実証実験を実施。また、横浜山下公園や東京国際映画祭といった施設やイベントと連携し、街そのものを楽しむ企画を開催するなど、自動走行モビリティの本格導入に向けて様々な検証を繰り返してきた。
これらの実証実験で得られた成果・知見をもとに、街・施設、そして人と”共存”することによって生み出される「新しい出会い」を創出し、「より速く、より多く」ではなく、「より楽しく、より魅力ある」移動体験を提供する。
- Advertisement -
羽田空港特別モデルのベース車両情報:iino type-S

オープンエアで、景観を楽しみながら街を散策するように移動できる「iino type-S」は、「あえて低速で走行し、自由に乗り降りできる」というコンセプトの自動走行モビリティだ。
誰でも安全に乗り降りできるよう、床面は可能な限り高さを抑え、センサーを踏むことで時速0.7kmまで減速するように設計。走行中は、やわらかなLEDライトと心地よい音楽でモビリティの存在を知らせ、周囲の安全を確保している。
名称 | iino type-S(イイノタイプエス) |
サイズ | 全長2950mm ×全幅1300mm×全高1050mm |
速度 | 5km/h(羽田モデルは2.5km/h) |
乗車人数 | 最大8人(羽田モデルは最大6人) |