Honda、電動スクーター「CUV e:」の詳細を発表。最高速度83km/h、航続距離は70km以上

CUV e:は、現代の通勤者のために設計された本格的なスクーターで、6kWのE-DriveサイドモーターをデュアルHonda Mobile Power Pack e:で駆動し、最高速度83km/h、航続距離は70km以上（ホンダの内部テストによる）だという。

リバースアシスト機能も装備。充電時間は0〜100％まで6時間、0〜75％までなら3時間。専用の充電ドックにより自宅で充電できる。CUV e:には、5インチのTFTスクリーンまたはフル接続の7インチTFTディスプレイがあり、EV専用の情報、ナビゲーション、その他の機能を提供する新しいHonda RoadSync Duoインターフェースも搭載されている。

その他の特徴としてフルLEDライト、USB-Cソケット、シート下の収納スペース、スマートキー操作がある。

開発の背景

23年モデルのEM1 e:電動モペッドに続き、CUV e:はホンダが欧州の顧客向けに提供する2台目の電動二輪車である。これは、ホンダが2025年までに世界的に10台以上の電動二輪車を導入する計画の一環であり、2040年代の二輪車のカーボンニュートラルを目指す長期的な目標にも沿っている。

「CUV」という文字列は、実は30年前の1994年に日本国内専用モデルとして発売された「CUV ES（Clean Urban Vehicle Electric Scooter）」以来、再登場するものである。CUV e:は今の時代に適したクリーンな都市型電動ビークルとして登場する。

EM1 e:が大学への通学に最適であるのに対し、CUV e:は125ccエンジン搭載のスクーターに匹敵する滑らかな加速と高速性能を備えた、より成熟した選択肢となっているという。

ヨーロッパ全域で進む駐車規制の変化に伴い、ICE使用のパラメータが変わる中で、CUV e:は従来のスクーターを乗り換えたいと思っている通勤者や、初めて二輪生活に挑戦する人々を惹きつけるだろう。

スタイリッシュなデザインに加え、完全な装備と接続性を備えたCUV e:は、EVでありながらフルサイズのホンダスクーターとしての実用性と利便性が詰まっているとしている。

モデル概要

CUV e:の中核には、取り外し可能な48V/1.3kWのHonda Mobile Power Pack e:バッテリーが2基搭載され、6kWのE-Drive側面モーターに電力を供給する。最高速度は83km/h、航続距離は70km以上に達し、リバースアシスト機能で狭い駐車スペースでの取り回しも簡単だという。3つの走行モード（SPORT、STANDARD、ECON）により、フルパワー、バランス、または省エネ走行が選択でき、航続距離にも影響する。

デザインはシンプルかつ現代的で、フラットなフロアを採用し、すべての照明にプレミアムLEDを使用。フェアリング内には小さなポケット、シート下には防水用品を収納するスペースがあり、USB-C充電ソケットも備わっている。標準モデルには5インチのTFTディスプレイが搭載され、Roadsync Duoモデルにはナビゲーションや充電オプションなどのEV専用情報を表示する7インチのフルコネクトTFTが装備されている。オペレーションはスマートキーで操作可能。

シャシーはスチールアンダーボーンフレーム、31mmのテレスコピックフォーク、そしてツインリアショックで構成され、ホイールは12インチ、ブレーキはディスクとドラムの組み合わせ。リアキャリアも標準装備に含まれる。

EM1 e:と同様に、CUV e:も国によってリース、レンタル、購入、またはサブスクリプションプランで利用可能。Honda Mobile Power Pack e:や充電器も提供される。

純正のホンダアクセサリーには、スマートキーまたは通常キー付きのトップボックス、スクリーン、ナックルガードが含まれる。

25YM CUV e:は以下のカラーオプションで展開される。

• パールジュビリーホワイト
• マットガンパウダーブラックメタリック
• プレミアムシルバーメタリック

主な特徴

バッテリーと充電器

• 最高速度83km/h、航続距離は70km以上（WMTCモード）
• 48V/1.3kWhのHonda Mobile Power Pack e: を2基搭載
• E-Drive 6kWサイドモーターによる力強い走行性能
• 0-100％の充電時間は6時間、0-75％なら3時間（各バッテリー）
• 実用的なリバースアシスト機能

6kWのE-Driveサイドモーターが、低メンテナンスのギアドライブを介して後輪を駆動する。CUV e:にはHonda独自開発のリチウムイオンユニットHonda Mobile Power Pack e:を2基搭載し、耐久性、信頼性、品質にこだわって設計。Hondaの内燃機関と同様に高い品質を誇る。

デュアルパワーパックによって力強い加速と最高速度83km/hを実現。3つの走行モードにより、さまざまな状況に対応可能だ。

• STANDARDモード：誰でも扱いやすい出力特性で、バランスのとれた走行と最大のバッテリー範囲を提供
• SPORTモード：最もパワフルなモードで、EVならではの強い加速とスロットルレスポンスを体感
• ECONモード：より穏やかで扱いやすい特性で、他のモードよりも長いバッテリー航続距離を提供

※Hondaの内部テストでは、WMTCモードにおける航続距離は80.7kmを記録

13°の傾斜を、二人乗りと30kgの荷物を積んだ状態で、スタート地点から登れる。リバースアシストはガレージからの出し入れや、都市部の狭い駐車スペースでの取り回しを簡単にする。

Honda Mobile Power Pack e:は交換可能なユニットで、家で快適に充電できるよう、簡単に取り外し可能。操作はシンプルで、エアクーリングファン付きの充電器が単相のAC100-240Vの電源から電力を引き出し、最大270Wを生成する。

LEDインジケーターが充電状況を4つのセグメントで表示。Honda Mobile Power Pack e:の重量は約10kgで、持ちやすいハンドルにより、簡単に持ち運び・交換できる。さまざまな温度、湿度、衝撃、振動に耐える設計となっている。

充電時間はゼロから最大まで約6時間で、75％までなら3時間。Hondaの高い耐久性を実証するように、Honda Mobile Power Pack e:は2,500回以上の充電に耐える設計だ（内部テスト条件）。

スタイリングと装備

• シンプルで現代的なデザイン、フラットフロアの利便性
• 5インチまたは完全接続の7インチTFTディスプレイとRoadSync Duo機能
• フェアリング内ポケット、USB-Cソケット、シート下収納スペース
• スマートキー操作
• リアキャリアとパッセンジャー用グラブレールが標準装備

CUV e:はHondaのスクーターらしさを保ちながらもEVならではのスマートでシンプルなデザインを実現。クラシカルなシルエットに、最新のディテールが調和し、現代性を際立たせている。プレミアム感を出すフルLEDライトに加え、深さ210mmのフラットフロアは乗り降りしやすく、荷物の追加スペースとしても使え、実用性も備えている。

フロントフェアリングには便利な内ポケットとUSB-Cソケット、シート下には防水装備の収納スペースを備えている。リアキャリアおよびパッセンジャー用グラブレールも標準装備。

5インチTFTディスプレイはCUV e:専用に設計され、エントリーモデルには標準装備されている。上位モデルには7インチスクリーンが装備され、走行中も没入感ある体験を提供し、EV特有のルート案内、音楽、通話の管理機能も搭載している。

また、新しいHonda RoadSync Duoインターフェースにより、天気予報、近隣の充電ステーション情報、安全アラート、盗難防止、リアルタイム追跡といった機能が追加され、走行中のストレス軽減にも役立つ。

Hondaのプレミアムスクーターシリーズから採用したスマートキー機能も備わっており、スマートキーをポケットに入れておくだけで走行が可能だ。

シャシー

• 頑丈なスチール製アンダーボーンフレーム
• 31mmテレスコピックフロントフォーク、ツインリアショック
• 前後12インチホイール
• 前輪ディスク/後輪ドラムブレーキ

CUV e:は、初心者から経験者まで扱いやすいように設計され、軽量で操作性が高いのが特徴だという。シート高は766mm、フロア高さは270mmと手頃。シンプルなスチール製アンダーボーンメインフレームが強度を支える。

ホイールベースは1310mmで、キャスター角26°、トレール79mm。全体の寸法はSHモード125に近い。最小回転半径は1.9mで、210mmの地上高が確保されている。車両重量は120kg。

フロントには31mmのテレスコピックフォーク、リアにはツインショックアブソーバーを装備。前後ホイールは12インチ。ブレーキはフロント190mmディスク/シングルピストンキャリパー、リアは110mmドラムで、コンバインドブレーキシステム（CBS）によってリアブレーキ操作時に前輪にも制動力を配分する。

Honda RoadSync Duo

Honda RoadSync Duoは、CUV e:に搭載される画期的なサービスが、欧州市場に初導入されるものだ。Bluetoothで車両とスマートフォンをシームレスに接続し、ナビゲーション、ハンズフリー通話、音楽再生が可能。左ハンドルスイッチで直感的に操作でき、運転に集中しやすい設計だ。

ナビ機能では、電動バイクでの移動におけるバッテリー残量を確認し、目的地までの走行可能性を計算して最適なルートを案内することで、バッテリー不足の不安も解消する。

また、ハンズフリー通話や音楽再生もスムーズに管理でき、ディスプレイには発信者名、曲名、アーティスト名が表示され利便性が向上する。

さらに、車両の走行モード（Standard、Eco、Sport）に応じてTFTディスプレイの色が変化し、走行体験に彩りを加える。

Honda RoadSync Duoの最大の利点は、購入後も進化し続ける点にある。OTAソフトウェアアップデートにより、常に最新の機能が利用可能だ。

アクセサリー

• 45Lスマートトップボックス
• 35Lスマートトップボックス
• 35Lトップボックス
• スクリーン
• ナックルガード
• アラームキット

仕様

※仕様はすべて社内試験値であり、暫定的なものであり、予告なく変更される場合がある
※日本での発売は未定

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