背景
近年、物流施設は大型化や建物管理者の人手不足の影響で施設点検管理の負担が増大している。また、設備の損傷など物流施設の異常による事故や業務の滞りを未然に防ぐことにより、物流施設内で働く従業員やドライバーが安心して業務に取り組める環境が求められている。
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両社は、これまでIoTなどの先進技術を活用し、熱中症・インフルエンザの発生リスクの見える化や、マスク着用有無の検知による感染症拡大防止対策など、物流施設をより良い職場とするためのDXを推進してきたという。同協業では、ドローンやAIなどの先進技術を活用することで、物流施設の点検管理における負担軽減と、さらなる利便性向上を目指すとしている。
協業の内容
- 物流施設の無人点検管理を実現するソリューションの開発:
ドローンやAIなどの先進技術を活用し、あらゆる物流施設で汎用的に導入可能な無人点検管理を実現するソリューションを開発する - 開発したソリューションを全国のDPLに導入:
開発したソリューションを全国のDPLに導入することで、点検管理を無人で行う先進的な物流施設の開発を推進する
開発するソリューションの特長
開発するソリューションは、NTT Comが販売するドローン「Skydio 2+(TM)」などを遠隔操縦したり自動巡回を実現するソリューション「Skydio Dock and Remote Ops.」により取得した物流施設内の画像データを「Smart Data Platform for City※」(以下:SDPF for City」)へアップロードし、AIが画像解析することで、設備の損傷や不審物などの異常を検知するもの(以下:同ソリューション)。異常を検知した場合、建物管理者・警備員に場所と内容を発信するとともに、自動で報告書を作成する。
※NTT Comが提供する、都市や施設内外に点在する人や物に関するデータをシームレスに取り扱い利活用を可能とすることで、安心安全な都市や快適な施設環境の実現に貢献するプラットフォーム
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同ソリューションを導入することで、DPLの点検業務にかかる時間を約3割短縮できることに加え、設備が損傷した場合、建物管理者・警備員による迅速な対応などを実現する。2025年度より全国のDPLへ順次導入する予定。
各社の役割
大和ハウス工業 | 同ソリューションの開発・実証環境の提供・実用・課題の抽出・改善 |
NTT Com | 同ソリューションの開発・課題の抽出・改善 |
今後の展開
今後両社は、建物内で取得した画像データ、DPLを利用するテナント企業の車両運行データ、気象情報など、さまざまなデータを取得し「SDPF for City」に集約することで、データ利活用によるDPLの省力化や効率化を推進することや、非常時のドローンによる避難誘導などについても検討する予定だという。同協業の推進により、物流業界における労働者不足や労働時間の短縮による物流の「2024年問題」への対応など、社会課題解決に貢献するとしている。