”World Drone Competition”(世界ドローンコンペ)は、IFAC(国際自動制御連盟)2023 実行委員会と一般財団法人先端ロボティクス財団(ARF)によって開催された。
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競技では災害時のドローン運用を想定し、千葉県の富津みなと公園付近で発生した災害に、横浜市の災害対策本部がドローンレスキューチームを派遣することを想定。横浜八景島から富津みなと公園まで東京湾上空16kmを飛行後、公園内に現地医療機関が設置した投下ポイントに約300グラムの治療薬を投下し、地面に書かれた被災者からのメッセージ文字を上空から判読、帰還することが主なミッションで、投下位置の正確性、被災者メッセージの判読精度、ミッションの迅速性などを競い合った。
エアロセンスと神戸大学のチームのVTOL型ドローン「エアロボウイング」は9:08に横浜八景島を離陸。富津みなと公園まで16kmを12分で自律飛行し、公園上空でホバリングしながら、オンボードカメラで投下地点及び地面に描かれた被災者のメッセージを確認。遠隔操作で投下位置を合わせた後、高度30mからヨーヨー型の投下機で物資の落下を減速させつつ地面に着地させ、再度自律水平飛行に戻り16kmを帰還。およそ31分で全てのミッションを無充電で完遂し、全チームの飛行後の評価で以下7項目の判定の合計点で4チーム中最高得点を獲得した。
- ① 離陸判定
- ② 往路飛行中判定
- ③ 富津みなと公園での医薬品投下位置精度判定
- ④ カメラでの情報収集判定
- ⑤ 帰路飛行中判定
- ⑥ 着陸判定
- ⑦ 総合評価点
※ドローンとの通信には携帯電話網(LTE)を用いて、飛行時の映像や情報はリアルタイムで審査員及びIFACの会場へ中継された
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エアロセンスと神戸大学はドローンの研究および機体開発で協力関係を築いている。エアロセンスのVTOL型ドローン「エアロボウイング」と神戸大学システム情報学研究科 浦久保孝光准教授のチームの技術が世界一の称号を獲得したことを励みに、今後もエアロセンスと神戸大学の共同研究体制を強化し、機体の開発・改良に努めることで、国産ドローンのさらなる普及を目指していくという。