同社取り扱いのEV船としては、過去5例のJCIによる船舶検査合格実績があるが、本船はその内の1例で小型船舶(20トン未満)の旅客船としては初めてという。今後のEV船普及のスピードが加速すると期待される。
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本船は、観光旅客船で全長21.38メートル、幅5.00メートル、総トン数19ton、旅客定員70名。同社が建造し、すでに船主に引き渡しを終えて旅客運航を開始している。
搭載している電動システムはTorqeedo(トルキード)社 (ドイツ製)のDeepBlueシステム(LiB44 kWhとモーター50kW)を各2基を搭載している。供給電圧が約350Vと高電圧であり船舶安全法小型船舶安全規則に規定されている250Vの基準値を超過しているため、特殊な小型船舶として検査を受け、合格したという。
製品ラインナップ拡充
EV船販売はAnEnergy(アンエナジー)社 (台湾製)の350V電動システムを搭載する船舶についても近日中にJCIの船舶検査を受ける予定。AnEnergy社製はモーター出力やバッテリー容量、充電方法などに合わせて制御システムのカスタマイズが可能。
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また同社は、高電圧のLiBと同様に低電圧LiB(24V)においても小型電動船外機船に搭載した船舶のJCI検査の合格実績も有する。Trina(トリナ)社 (中国製)のLiB「TJFR-LBP-001-A」(2.6kWh)は約18kgと軽量、直列接続で48Vモーターにも対応し、並列接続で容量アップも容易に出来、Trina社製の太陽光モジュールやポータブル蓄電池などとの増設可能。
同社は創業7年目を迎え、2023年5月1日仙台市と福岡市にオフィスを開設し、EV業務船、EV漁船、EVグラスボート、EVダイビングボート、EVレジャー船へと事業領域を拡大させる体制を構築したという。