同社は、同港にて昨年10月に航続距離5kmの長距離飛行と、12月には夜間飛行の実証も行った。同実証実験は、その過去2回の実証とAI画像解析も掛け合わせ、夜の暗闇に紛れている不審船をドローンが撮影する映像から検知し、管理者に知らせるシステムの運用テストを実施した。
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不審船検知システムの運用について
今回は、夜間を狙った侵入を想定した不審船検知システムの運用を検討し、下記の流れで実証実験を行ったという。
- ドローンに赤外線カメラを搭載し、空撮しながら港湾上空を巡回飛行する
- 映像に船が写った時、その船を画像検出し、地図上にマークが付けられる
- その後、不審船を発見したことを知らせるメールを管理者に送信する
- 管理者は、PC等の画面上で不審船の写真と位置を確認することができ、その情報を基に、海上保安庁および警察への通報等を行う
使用機体
セブントゥーファイブ株式会社製 国産産業用ドローン「AIR HOPE AX-2601」を使用した。
外形寸法 | 930mm×930mm×680mm |
飛行姿勢 | 930(㎜)×1280(㎜)×200(㎜) |
最大離陸重量 | 16.6kg |
最大飛行時間 | 45分 |
同実証実験内容の応用
今回使用した不審船検知システムは、検知するものを変えることで他のロケーションや用途にも活用できるという。赤外線カメラの撮影で物体を発見するため、視覚的に情報を得ることが難しい夜間における監視や捜索に有効な手段になるとしている。
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また、ドローンを巡回させて空撮することにより、定点カメラより少ない台数でより広い範囲の監視が可能になり、設備費用や効率面でも従来の監視やパトロール方法を上回る効果が期待できるという。同社にはドローンパイロットでなくAIシステムやハード開発者が所属しており、この特長を活かし、今後とも実現性と実用性のあるドローンソリューション創出のための実証実験に取り組んでいくとしている。